208球目 馬脚を止められない
こんなに太ったことは人生で一度もない。練習球を投げれば、いつもよりボールがおじぎしてるように見える。あああ、しんどい。もう投げたくない。
「練習、もういいです……」
「えっ? 1球でいいのかい?」
球審の問いに黙ってうなずく。
俺が勝手に練習を切り上げても、
「1番ピッチャー
俺は左足を少しだけ上げて、「どっこいしょ」と投げる。やはり、いつもよりストレートが走ってない。前の試合のように、いきなり長打喰らうか、えっ、バント?
「ブルルルル」
「セカン!」
「みんなー、あたしの牛乳飲んでねー❤」
「おうよ!」
「コケ―!」
「ラジャー!」
彼らは俺達が飲んだのと同じ牛乳を、一気に飲み干す。体型の変化はないのだろうか。
「審判さん、キャッチャーさん、ピッチャーさん、よろしくお願いします❤」
「ああ、こちらこそよろしく」
インハイ付近の
それは
「いってぇなぁ、コラー!」
(続く)
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