185球目 ハンズキャノンのタイミングがつかめない
「フン! それがどないしたっちゅうねん」
いつ投げるか、いつ、ボールが発射!?
「ストライク!」
「えっ? チョー待て! 足上げんと投げるのはアカンやろ?」
「セーフだ。特例により認められている」
球審は
「ハァ? どんな特例やねん?」
「それに関しては、俺から説明しよう」
「このハンズキャノンで左足を上げると、土台が不安定になり、あらぬ方向へボールが飛んでしまう。何せ、このハンズキャノンの時速140キロ、小鳥を撃ち落としたこともある。そこで、高野連と相談したところ、足を上げずに投げてもOKをもらったってワケ」
「小鳥じゃなくて、セミやろ」
足を上げずに投げられると、タイミングがつかめない。ハンズキャノンからボールが出た瞬間に振りに行けば、空振りか振り遅れになってしまう。
「何とかキャノン、来い!」
「言われなくとも、発射したる!」
今度はセット・ポジションになったと同時に発射する。
続く
(続く)
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