152球目 30球肩が治っていない
ゴリマッチョトラ塩の打球は飛距離十分だが、レフトポールギリギリのところでファールだった。
「ファール、クソファール!」
3塁審判は判定を下した後に舌打ちした。イライラする気持ちはわかるけど、俺達の野球部の命がかかっているから、クールでいてほしい。
俺と
「大丈夫ですか、
「俺とピッチャー代わります?」
「まだまだ投げられるで。安心せい」
おとなしい
「頼みますよ!」
俺はそう念を押して、サードの守備位置へ戻る。
ゴリマッチョトラ塩の足元は、汗が落ちすぎて水たまりになっている。お互いに力の限りを尽くしている。燃える男同士の勝負だ!
運命の21球目。
あああ、やっぱり、30球以上は
ゴリマッチョトラ塩のバットが動く。俺は目をつむる。
俺の野球人生第2部、完!
(浜甲学園勝利まであと2人)
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