140球目 音ゲーマーはあきらめない
泣いても笑っても最終回の攻撃だ。
ここで逆転しないと、
俺達の前に立ちはだかるのは、メガネをかけた虎獣人の
「ミスター・デヴィッド。ミスター・アマジオのリズムは、タイガー・バージョンでも同じですか?」
「おう。ノーチェンジだよ、ノーチェンジ」
ツーシーム系は「レッツ・ダンス」、スプリットは「シュガー・ベイビー・ラブ」の“アー”から次の“アー”までのリズム。これに気づいた
「
「任せて。音ゲー得意やから」
音楽ゲームに強い=リズム感がある。これなら、確実に
トラ塩の初球はツーシーム。
2球目も真後ろにファール。芯を食えばヒットなのに、惜しい!
「タイム、お願いします」
「ターイム!」
「ストレートにノビがある。俺の見間違い?」
ノビのあるストレートは、バットの上をとおるので、フライや空振りになることが多い。ただ、ツーシームはシュート風に落ちるので、ノビはないはずだ。
「うーん、どういうことかしら?」
「おそらく、トラ化して手が大きくなったから、ツーシームのような微妙な変化がなくなったんだと思うよ」
「獣化すると球質変わるって、厄介だなぁ」
「ツーシームがフォーシームになっただけやろ? 打てる、打てる」
トラ塩の3球目はストレート。
ツーシームがフォーシームになったように、小さく曲がるカットボールが、キレのいいスライダーに変わっていたのだ!
(続く)
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