138球目 投球リズムの違いがわからない
「ストライクツー!」
「ボール!」
スプリットが落ちすぎてボール。首の皮1枚つながった形だ。
「グル監! タイムをかけて、
突然、
「タ、タイム!
鳩が豆鉄砲を食ったような顔の
「まずはデヴィッド・ボウイの「レッツ・ダンス」を聴いてくれ」
男性がアーを連呼するイントロから始まる。数秒ほど再生した所で停止する。
「次に、ルベッツの「シュガ―・ベイビー・ラブ」だ」
これも、「レッツ・ダンス」同様、男性がアーを連呼して始まる。数秒ほど再生して停止。
「これが、一体何やねん」
「
さすがロックンローラー。常人よりリズム感に長けている。
改めて聞き直すと、「シュガー・ベイビー・ラブ」の方が「レッツ・ダンス」より、間延びしている。
「このリズム覚えて、スプリットは見送り、ツーシーム・カットボールは打っていけばええんか?」
「ザッツライト! 覚えられますぅ?」
「俺っちは聴覚と記憶力が抜群やで。任せとき!」
粘ること13球。
(続く)
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