136球目 宅部にマウンドを譲りたくない
嫌な流れを断ち切るため、グル監は俺をマウンドから降ろした。ピッチャーは
「わからん。何で、ここで
「
「ごっ、ごめんね。あたしがちゃんと打球捕ってたら、逆転されんかったのに」
「いや、謝ることないって。あんな打球にさせた俺が悪いんだ。うん」
俺の一言で、
「みんなー! しまっていくよー!」
内外野全員が
「ボール!」
あまり不満げな表情を見せると判定が厳しくなるよ、
2球目は
3球目は縦に落ちるカーブ。
カウント2-1なら、次は確実にストライクが取れるボールを投げるはず。小さく曲がるカーブか、普通のストレートのどっちか。
4球目はインコースにストレート。
「アウト! スリーアウトチェンジ!」
あれ? 頭を守ろうと前に出したグローブの中に、たまたまボールが入っていた。超ラッキーじゃん。
「水宮君、ナイスプレー!」
「ミスター・ミズミヤ、ファンタスティック!」
「ロックンロールだねぇ」
「ありがと!」
「よっ! 男の中の男!」
皆に褒められた俺は、照れ笑いをグローブで隠す。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます