119球目 刈摩に常識は通用しない
「クソッ! かすりもしないっ!」
「ストレートのスピードは140キロ後半、スプリット(フォークの握りを浅くする)のスピードは135キロ前後、かなり打ちにくいピッチャーです」
スピードガンを構えた
「スプリットが落ちる前に打つしかないね。打席の前に立って、当てるべきだろう」
「ホワット? ホワイ、ミスター・カルマ?」
いつの間にか、
「応援団の所行けよー、
「彼らと一緒にいたら、熱中症になるよ」
「坊ちゃん、ケーキを買って来ましょうか?」
「ああ、頼む。出来れば、イチゴたっぷりでね」
「
グル監が注意しようとすれば、
「使用料は10万円でよろしいですか?」
「あっ、いや、もう、おとなしくしとって」
「ヴィジュアル系の彼、私の忠告どおり、打席の真ん前に立ってるね。いい心がけだよ」
「いやいや。元からデヴィッドさんは、いつもあの位置だから」
「ストラックワン!」
ボールがバットの上を通過しいてく。あまりの速さにビビったのか、
2球目もストライク。3球目は――。
「ファール! バッターアウト!」
バットに当たったが、真後ろのファウルでスリーバント失敗だ。
「ボールが逃げていく。あんな速弾き、見たことないわ」
2人のアウトはしかたないが、
(続く)
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