112球目 人体模型は破壊しない
俺達の
「どうしましょう。このままやと、運命の試合に負けちゃうわ」
「明後日の練習試合に勝って、自信をつけさせたいけど」
とにかく明るい
「この調子じゃ、エラー出まくりだぞ」
「せやね。やっぱ、
「んな簡単に三振取れっかよ」
「大丈夫。秘策があるから」
かったるい
「開けてみて」
段ボール箱を開ければ、折り曲げられた人体模型が入っている。脳みその造形がリアルで気持ち悪い。
「うげー、何だよこれ」
「この人体模型君に打席に立ってもらうの。それで、どんどんインコース攻めてほしい」
「壊してもいいのか?」
「うん。理科の
人体模型を打席に立たせるシュールな光景。彼はバットを持てないので、右の脇にガムテープを使って挟ませる。
「さぁ、ガンガン攻めてぇ!」
キャッチャーの
「今度は左バッターにするね」
「この練習やったら、三振たくさん奪えるようになるのか?」
「さぁ。それは
どんな特訓を積んでも、凄い超能力を持っていても、結局は精神力か。
俺は空を見上げて、飛行機の軌道を追う。そろそろ、彼らにも勝利の喜びを味合わせないとな。
(続く)
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