48球目 30球しか投げられない
俺が投げ終われば、
県予選決勝まで進んだ名投手が憑いているだけあって、俺以上にミットをビシバシ響かせる。
「ストレート以外はどうなんだろ」
「スローカーブがあるで。
俺がバッターボックスに入ると、
「このスローカーブを打つのは大変だな」
「
しかし、
「情けないのう。もうダウンか」
「ピッチング、しんどい。全身が痛い」
煙状の幽霊がへたばる
「30球が全力だと、抑えピッチャーかな」
「ほとんど俺1人が投げるパターンかよ」
日曜の試合がとても不安になってきた。打たれまくって、200球ぐらい投げる羽目になったらどうしよう。
「深刻なピッチャー不足のようね」
いつの間にか、グル監が耳たぶをさわりながら、俺の後ろに立っている。全く気配を感じなかったぞ。この人は
「早速やけど、部員全員でスピードコンテストを開きましょう」
「スピードコンテスト?」
このグル監の提案が、
(初の練習試合まであと6日)
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