40球目 宇宙人は口で語らない
目の前のフシギ君が宇宙人とは、にわかに信じられない。だが、
「ミスター・ミズミヤ&ミスター・バンバ、彼の
彼の手や首元をよく観察する。毛が全く生えていないし、毛穴やシミが全くない。うすだいだい色の絵の具でそのまま塗ったように、キレイすぎる肌だ。
「次に彼の
彼の目は赤い瞳があり、これもまた絵の具で塗ったように赤一色だ。
「体毛や
<バレてしまったので、説明するんだ。その方のご指摘通り、オイラはオラゴン星人だ。オラゴン星の
こいつの
「なるほど。
彼は制服を脱いで、裸の上半身を見せる。乳首やへそがない。皮膚から汗のような銀色の液体が出てきて、それが薄く平たくなっておおっていく。彼の体は銀色になり、額に第三の目、先端がボーリングの球っぽいものがついた尻尾、トカゲに似た顔立ちで、宇宙人のオーラを出す。
「おお、すんげぇ。ゴムみたいに伸びるなぁ、お前の体」
<この星では、オイラ達に似た生き物がいないんだ。しいて挙げるなら、ドラゴンだ。ドラゴンと見なされて争いになるのはゴメンだ。オイラはこの星の知的生命体になりすまして、調査し始めたんだ。君達に正体がバレたことを本部に知られたら、オイラは
彼は正座をして、頭を地面に何度も叩きつける。土下座のつもりだろうか?
俺達は地球のため、全人類のため、彼を“地球人”として受け入れることにした。
(初の練習試合まであと8日)
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