28球目 たまには人外視点でいいじゃない
※今回は野球部を潰すモンスター視点です
我を
女は失礼にも我を指差して命じる。
「フォロボス、主人が命じるわ。
「ヤキューブ? そんなものでいいのか? 我が本気を出せば、1つの国を滅ぼせるというのに」
「フン! どうせ、そんな命令したら、私の魂を永遠にもらうか、家族が死に絶えるか、代償が大きいんでしょう」
察しのいい女だ。悪魔は主人の命令を叶える代わりに、何かしらの代償をいただく。その代償がとても美味いので、悪魔家業はやめられん。
「では、ハマコーのヤキューブをつぶす願いでいいな?」
「ええ。私の髪をあなたに捧げるわ」
女が
「よろしい。ヤキューブをつぶしてやろう」
我は女との契約どおり、
しかし、ある時から我は
※※※
今、我の
「ただ今をもって、
またヤキューブがつぶれた。これで、我は眠ることが出来る。
「巨人さん、野球部をつぶすん、飽きたやろ?」
女が我の脳内に直接語りかけてくる。
「この学校ごと壊せば、ここから解放されるよ」
彼女の一言で、我を
我はグラウンドを出て、学校の窓ガラスを割ったり、建物の一部をパズルのように分解する。教師や生徒達が青白い顔で叫びながら逃げていく。
これだ! これこそが、我の求めていたものだ。
奇妙な術を出す者や、獣に化けて噛みつく者もいるが、我の強大な力の前で、全て無力だ。全ての抵抗者をなぎ払い、我は雄叫びを上げる。
「我は自由だ! 人間よ、ひれ伏すがいい!」
我の背中から自由の翼が生える。これで、いつでも魔界に帰れる。帰る前に、ここら一帯を
(水宮入部まであと3人)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます