7球目 東代の実績がハンパない
おや? ピッチャーマウンドからバッターボックスの間だけ草が生えていない。
「ここだけ草を刈り取ったの。
「どうも、おおきに」
俺はわざとらしい関西弁で感謝を伝える。
「では、今から
「アー、リトル。同じラボ仲間と遊びでプレイしたぐらいです」
「ちょっと待ってくれ。カレッジってことは、
俺が目を丸くして尋ねると、彼はそれが何かと言いいそうな顔で答える。
「イエス。サンバード大学を首席で
「凄いやん。15歳で大学卒業?」
「ノー、トゥウェルブです」
「トゥウェルブは12だから、今は15歳やん! スゴッ! むっちゃ天才やん!」
「
「オーウ。シークレットにしてたことも知られてましたか」
IQ156て、数字的にかなり速い球を投げそうなイメージだ。こんな中堅私立高校に通うなんて、宝の持ち腐れだぞ。
「せっかく、ジャパンのハイスクールに来たんやから、スタディ《勉強》以外のことにもチャレンジしてみない? てなワケで、バット握って、ボックス入って」
「OK。ピッチャーは誰ですか?」
「
「そんなタマ投げれっかい!」
もし俺が156キロのボールを投げられたら、今も名門校で野球を続けているはずだ。
150キロのボールは無理だが、自分の全力ストレートを見せてやろうじゃねぇか。
(水宮入部まであと7人)
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