4-結

「ねぇねぇお姉さん。俺と一緒に遊ばない?」

夢の中では敵なしの女王だった私は、現実では力で男性に勝てる可能性はゼロ。

今だってしつこくナンパされて困っているだけ。

でも、反撃くらいはしてやるんだ。

相手の手が触れた瞬間、私は体を捻る。

そのまま足首を蹴っ飛ばすと、一目散にタクシー乗り場へと駆け込んだ。

たまたま空いていた一台のタクシーに乗り込んで、家とは反対の方向に行くよう、運転手さんへ。

心の中でバイバイとささやきながら、私はちょっと長めのドライブを楽しむことにした。


ー第四話 ささやかな夢の実現ー

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