第75話

「今日はどうするの?」


 パーティーの次の日の朝寧々はそう聞いてきた。


「うーんそうだな。明日には帰る予定だし皆んなで遊びに行ったりしたいな」

「明日にもう帰るの⁉︎」

「ああ。昨日話しただろ? その友達との約束が明後日になってるから明日には帰ったほうがいいかなって」

「まぁいつでも会えるし大丈夫だよ」


 俺はそう付け加えて言った。


「しょうがないね。なら今日は皆んなで遊びに行ったほうがいいね」


 寧々はそう言うとみんなを呼びに俺の部屋から出て行った。


 それから少しして。


「じゃあ遊びに行こー!」

「「「「お、おー」」」」


 寧々が元気すぎて俺たちがちょっと引いてしまっていた。


「家族同士で遊びに行くなんて久しぶりだねー」


 結衣はそう話しかけてきた。昨日は結衣と結衣のお母さんは自分たちの家に帰っていたため、今日は初めて会う。

 何だか不思議な感じがする。


 それから俺たちは父さんの車で移動して、この町で一番大きいショッピングモールにやってきた。

 一番大きいと言ってもここは田舎なのでしれているだろうけど。


「懐かしいね。ここも」

「そうだなー」


 紫色の背景の中にローマ字が書かれているというシンプルなデザインだが、学生の遊び場所といえばここなので忘れることはないだろう。そんな感じの場所。


「じゃあ最初はどこに行く?」


 まじまじと見ていると結衣のお母さんがそう切り出してきた。


「まぁ映画でいいんじゃないかしら?」

「そうだな。今なら大人気の映画もやっているだろう?」


 親達がそうやってどんどん話を進めていく。


「映画に行くの?」

「お前達はどこか行きたいとことかあるか?」

「俺は久しぶりゲーセンとか楽しいとか思うけど」

「あ! 確かに!」


 俺の言葉に結衣は賛同してきた。


「まぁお前達が行きたいならそれでいいか。寧々もそれでいいか?」

「うん! 私はどこでも良いよ」


 こうして俺たちは久しぶりにゲーセンに行くことになった。家族皆んなでゲームセンターなんて変に感じるけど。

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