第5話「相合傘」と「○○」-エピローグ-

「よっ、どう?」

「あ、おはようございます。って吉野さん、出社早々"よっ"はないでしょう」

「そうか、で?」

「…。まぁまぁですね」

「その返しもどうかと思うぞ」


俺はプログラマー。この吉野さんの下で実験的なプログラムを組んでいる。


キーワードを何個か指定すると、インターネットから拾ってきた文章をもとにそれっぽい話を生成する、その名も「書き書き読め読め」というプログラムだ。


「まぁまぁって言っても、もうちょっと説明が欲しいな」

「やはりまだ話が薄っぺらいのでしょうか、文字数も少ないですし。PVもコメントも少ないですね」

「"相合傘"ともう一個キーワードを指定したんだろ?」

「はい。数話を投稿サイトに投稿しましたが、反応は芳しくないですね」

「ははっ、そんな簡単じゃないだろ」

「まだ人間の方が味を出しますね。では今日もパラメータの調整を続けます」

「うん、よろしく~」


「あ、あと。これの収益って僕の物ですかね?」

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相合傘と○○ @a_tomi

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