最終話

「これプリントと……いつ出て来れそう?」


「二、三日もすれば?」


「よかった。直にテストだから、ちょっと心配してた」


「あーもうそんな時期か?」


「そしたら直ぐに夏休みだよ」


 十朱君はリビングで、夕食の支度に忙しそうにしている、伊能君の綺麗なお母さんの視線を感じつつ言った。


「夏休みさぁ……」


 伊能君は十朱君の、顔を見つめながら唐突に言う。

 何時もの事だが……。


「十朱も一緒に、肝試ししようよ」


「肝試し?」


「苦手かもしれないけど、俺と一緒だと楽しいよ」


 十朱君は、余りに美しい伊能君の微笑みに、顔を真っ赤にして頷いた。



 ……美人の伊能君が言う事にゃ・終……

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美人の伊能君が言う事にゃ…… 婭麟 @a-rin

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