第21話

継母の瞳は、恐ろしく淀んで問いかける。


「姉弟だもの、お母さん厭でしょう?」


すると嘲笑する様に千夏を見据えて、そして諦めを持って視線を伏せた。


「基哉は?基哉はどうだったのかしら?」


「…………」


「まぁいいわそんな事もう……」


継母は自暴自棄な、光の無い淀んだ瞳を再び千夏に向けた。


「どうせ今更だもの………ふふ……そんな話しってよく聞くからね、万が一って事も考えて養子縁組してなかったのよ。ほら、親同士が結婚しても、親子関係にはならないの。……でも知ってる?もしも親子関係になっていたとしても、再婚同士のきょうだいって、結婚できるんですって……なんか昔の名残らしいけど、日本って面白い国だわよね?」


それを聞いた瞬間に、余りもの絶望感の為だろうか、高台千夏は気を失った。

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