第44話

 昼休みの教室では、点でに生徒達が移動を始めた。

 仲間達と昼食を済ませて、教室を出て行く者、校庭に出て行く者達が動き出したからだ。

 途轍もなく怖ーい噂しかない伊能君と、一緒に昼食を取るのは、何故だか十朱君しかいない。


「伊能君に分からない事なんて、無いだろ?」


「そんな事ないさ。俺はマジで南ちゃんだと、思ってたからさー。あん時にはビビった。あとお前らの事もさ……」


「なんであんな意地悪をしたのか、今でも分からないよ。まどかは好きだけど、のじゃないからさ」


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