基哉は大学生となり、それでも千夏を求めてドロドロと化した。

これもよくある話しだが、千夏が他の男に救いを求めれば、ドロドロの三角関係となる。

……だが千夏はどうしても、基哉と将来を考えたくはなかった。

否違う、自分が年下で……弟で……義母の……大事な子供に手を出したと言われたくなかった、思われたくなかったのだ。

両親の前では、良い姉として存在したかったのだ。

義母の娘として存在するならば、千夏は基哉の姉だから……。

だったらどうして、基哉を突き放せないのか？

それは千夏が基哉を好きだからだ。愛しているからだ。

ならば何故、他所の男に逃げるのか？

それは基哉が弟だからだ。義母の子供だからだ。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい