タピオカチャレンジ

 パン屋で未来と出会ってから数日後の今日は未来を混ぜた4人での帰り道。

 みんな電車通学の為向かう方向は同じだ。

 高校は最寄り駅から徒歩15分程度の少し離れたところにある為駅から自転車通学の人が多いがこの4人は偶然にも徒歩通学。

 未来の働いていたパン屋はあくまで叔母の家のため、本当の家は他にある。

 駅は北口は住宅街に繋がっており、南口は繁華街と大変賑わっている。しかしその繁華街を少し離れると少し空気が変わったように人通りが少なくなるのが特徴的だ。



「タピオカ飲む人ー」

 有名タピオカチェーン店を見つけ声をかける真守。

「はーい」

「私は抹茶で胡桃さんは何にしますか?」

「うーん私もそれにしようかな」

「悠真はどうする?」

「真守に合わせるわ」

「うーん」と10秒ほど迷い「普通にミルクティーで良いかな」

「じゃあ俺もそれで」


 お会計を済ませタピオカドリンクを受け取った4人は飲みながら駅に向かっていく。



「なあ真守」

 女子2人より2歩ほど後ろに下がり話を聞く。

「なんだ?」

「今世間一般ではタピオカチャレンジみたいなのが流行ってるらしい。なんとタピオカドリンクを胸の上に置いて写真を撮ったり飲んでみたりなど、種類は様々だが最終的に行き着く先は同じなのだ」

「ロマンか」

「あぁ。その通りだ」

 真剣な表情になる二人。

「よし、では早速……。」

「いや、ちょとまて。楓は……胸あまりないからタピオカチャレンジは期待できない。となるとやるなら胡桃さんか?」

「お前失礼すぎることに気づいた方がいいぞ……まあいい。それだと不自然になってしまう。まず挑戦できるかすら分からない状況だ。とりあえず物は試し。行くぞ」

「そうだな悠真!」

 女子たちの元に素早く戻り計画を実行する。


「ねぇ、そういえば今タピオカチャレンジみたいなのが流行ってるらしいな」

「あーそれね。聞いたことある。胸の上にタピオカ置いて自撮り撮ったりなんかしてるアレでしょ」

 悠真が会話を切り出し、真守が乗っかる。

「そうそれそれ!」

「それなら私も聞いたことあるかも……こんな感じよね?……あれれ……?」

「(おいやめてくれ。やってくれとはまだ言ってないのに勝手に自爆しておいてその目はやめてくれ。なんて声掛けたらいいか経験少ない俺にはわかんない、予想はしていたが……これは想像以上だ。楓はCくらいあると思っていだがD以上は必要なのか!?助けてくれ悠真!!!)」

 悠真に目配せをすると「プイッ」と目を逸らす。

 湧き出す殺意を殺し、

「まあ楓そう落ち込むな。俺は別に胸の大きさなんて気にしないからさ」

「……そう?でもそれなんか予定に傷つくって言うか……でもありがとう」

「(すまない真守……でもしょうがなかった)」

 心のなかで真守に謝っていると、「クイクイ」と袖を引っ張られた。

「……ちょっと来てもらえますか?」

「うん。行くよ」

 未来ちょっと駆け足で人目に付きにくい細道に入る。追いかけるように悠真が入ると、

「んんんぅ……んっ……んぐ……。(見たかったのはコレですか?)」

 そこにはタピオカチャレンジを成功させた未来の姿があった。

 ー言ってもないのに、察してしかも拒絶ではなくやってくれるとは……。

 無意識のうちに手を口にやってしまっていた。

「あ、ありがとうございます!」

 第一声がこれだった。

「ありがとうございます!??他の人には絶対にしないことなんですよ?」

「逆になんで俺にだけしてくれたんだ!?」

「内緒ですよ、それは」

「そう……なのね」

「せっかくだし写真撮りましょうよ」

「え?ちょま」

 言い切る前にツーショット(未来はタピオカチャレンジ中)が撮られた。

「うへへ」

 ニヤニヤと撮った写真を眺め、「後で送っときますね。でも、他の人には、見せないでくださいね」

「う、うん。わかったよ」

「さ、早く戻りましょ。2人に見つかっちゃいます」

 この行為そのものがアピールだと悠真はまだ気づかない。





 あとがき

 APEXだのじぃ〜

 スプラだのじぃ〜

 初手安定の関係ない事でしたが、今回は如何だったでしょうか?

 このタピオカチャレンジ自体少し前の話題ですが、好きなチャレンジだったので書かせてもらいました。

 まあ実際に見たことがないので想像で書いたので、体験したことあるリア充の方々は滅んでください。

 最近小説を読むことすら減ってきてしまいましたが、やっぱ1歩入るととまりませんね。

 次はいつになるか分かりませんがバイバイ!!

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