第一部 二章 街についたら
あのあと散々くっつかれた上に【
(ごめん。星蘭)
ゆっくりと街に向かう
ただ 気まずい空気で話しかけられない。いやこの状況で話しかけたくない
そして話しかけられても あまり返せないし、それで続かない
…それから3時間経って街に到着し彼女とは離れた
門番も居ない。平和な街だ 「路地裏」以外は
いたる所に路地裏と呼べるような道がある
闇取引にはもってこいの街でもある
しかしここ2日食事をしていないので腹が減って仕方がない
そして丁度高級そうなレストランを発見し入っていった
着ている服が珍しいのか?格好が貧民だからか?
焼きデーモンサーモンを注文する
周りがこいつ馬鹿だといった目で視てくるが
構わず流す…5分で注文した【焼きデーモンサーモン】が届き
「
残高→10Peta TMM
支払った瞬間周りの視線が変わった。痛い目だった
数えるのが面倒なほど多いが…ともあれ
食事を終わらせ店から出ようとした瞬間
「てめぇ なめてんのか?」
なめてる?何か気に障ってしまったか?
「何か気に障ってしまいましたか?」
「何か?だと!?その【
「この世界に来たばかりですのでそのような言いがかりは…」
「世界に来ただと?笑わせやがって。そんな世界をまたげるのは神か協会の奴らだ。てめぇじゃねぇ」
「勇者の証の聖紋章を見ますか?」
「そんなのお前なんかに…」
左手の甲を見せる
「そ…そんなバカな」
〔勇者様があらわれた〕〔勇者様万歳〕などと聞こえるがそれをBGMに携帯を取り出し
(メインメニュー→代理詠唱→転移→エンジェフォーム城と選び実行した)瞬時に風景が変わる
城の内部に直接転移したようだ…!?衛兵に見つかって牢獄生活!なんてしたくない
色々考えているうちに巡回が
「侵入者発見!直ちに包囲せよ!」
まだ手に持っている携帯で(メインメニュー→電話帳と電話機能→クリスタル・ローズ・エンジェフォーム→発信)と選ぶ
「あんた誰?勝手に掛けないでくれる?今、城に侵入者が入って大変なの!じゃ切るね~」
「待って」
「その声もしかして要一くん?」
「助けてくれ。転移魔法が城内部になって大変なんだよ!」
「もしかしてその侵入者っていうのは」
「確実に僕です」
すると「誰と話しているのだ?」と巡回の兵士が尋ねる
「第一王女様です」
電話から”その呼び方やめて~”とスピーカーで聞こえる
その頃 クリスタルは
通話しながら一階の門周辺にむかい歩く
(本当に今週は大変な気がします。
週の1日目はこっそり抜け出したは良いものの遠くまで走って行き過ぎて帰れなくなって野宿するし
2日目は倒れている人の看病(?)と少し歩くぐらいで暗くなるし
3日目は寝る前に抱いた【恋愛感情】をそのままぶつけるし、挙げ句に【
この国の王女は【
隣国の王子を待っていたかった古い私はどこへ消えたのでしょう?と思ったが
隣国の王子以上の存在と結婚するなどと言えば父上に納得してもらえるのでしょうか?とも思う)
そうこう考えているうちに目的地に到着する
そして 爽やかな印象(?)青年が兵士に囲まれている
「王女として命令します。その者を開放しなさい。」
「よろしいのですか?転移魔法で城内に入り込んだ不届き者ですが」
「この方に【
【え!?】
兵士の驚きに満ちた声がハモる
兵士もこの言葉の意味を知っているうえでの感嘆である
「私はこれで失礼します。要一くん…いえ【勇者】様私に付いてきてください」
「はい。僕を二度も助けていただきありがとうございます。この恩は命に変えてもお返しします」
兵士が一斉に【うわぁ】と呆れた声を出す
「許婚ってことにしてもらいましょう」
王女以外は皆一斉に【え~!?】と驚いた
三共歴1921年4月18日夜21:37~要一が借りた部屋にて―――――――――
この世界に来てまだ2日、「
発信不能。相手が通信機器を所有していません。
まだ駄目か…と思っていると急に「発信できます。通信機器:Mobis搭載スマートフォン」と文字列が変わる。発信すると
「ごめん 要一 私違う世界に居るみたい。」
「神様が調整ミスで同じ軸の別世界にいるって聞いた」
「そう… ごめん 刺殺しちゃって」
「もう良いよ。もう一度一緒に居ることができるなら」
「約束だよね?私は世界の境界を超えるように努力してみるから」
「約束だ!頑張って同じ世界で暮らそうぜ」
「…まだISN通信搭載携帯なんだね」
「そっちこそ なんで先取りしてるのさMobis搭載スマートフォンとか時代がおかしいぞ」
「そうかな?って
「あるけど」
「どんな階級なのよあれ」
「しるか!?」
「久々に電話で長話したね」
「久々に声聞けて良かった。んじゃ寝るから切る」
「うん おやすみ」
(クリスタルのは
そして喜びに浸りながら眠りに落ちた
その日の夢に神様が出ることはなかった
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