第57話 戦闘回避ならず
「サルダド、なんでこっちに来たの?」
「分からん!」
ミョルニルはゲネオスに到達する前に、オレの手でキャッチされた。
「こうなったらしょうがない。こいつを倒すしかない」
オレ達の目の前には体長3メートルのアリジゴクがそびえ立っていた。
アリジゴクは新しく現れたオレに向かって
穴の底に引き寄せられたとき、かろうじて手放さなかった盾を使って、左右の牙の攻撃を防いだ。
ゲネオスはその
アリジゴクの攻撃はなおも続いたが、ゲネオスの剣とオレのミョルニルで代わる代わるダメージを与えることで徐々に弱っていくのが分かった。
遂にアリジゴクの
しかし次の瞬間、アリジゴクの口から液体のようなものがオレに吹きかけられた。
予想していなかったオレはまともにそれを浴びた。
痛みはない。しかししばらくすると急に眠くなり、全く目を開けていられなくなった。
オレはモンスターを前にしながら、膝から崩れ落ちた。
気が付くとオレは、すり鉢状の穴の
まず初めにうっすら目が開くようになり、その後周りが分かるようになって、慌てて飛び起きた。
「アリジゴクはどうなった?!」
俺が尋ねると、ゲネオスが答えた。
「あれがあいつの最後の攻撃になったよ。次のボクの攻撃で遂に絶命した」
穴の底にはアリジゴクの死体があった。
バザールの便利グッズにはロープも入っていたらしく、その後上にいたパマーダとマスキロがオレ達を引き上げてくれたらしい。
「相手を眠らせる毒液か……。気を付けないとヤバイな」
「一応ワタシの魔法で
と、パマーダが教えてくれた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます