第11話 星座の最大の告白

約束の土曜日が近くなってきた。

飯島先生と対する土曜日だ。

今日の日にちは木曜日。

そして金曜日から翌週の火曜日までテスト期間という事になる。


昨日から習い始めた絵の習得も今はお預けだ。

丁度.....星座もテストという事になる。

しかしこれはマジな戦いだな。


俺はその為にリビングで勉強をする。

星座は俺の前で勉強している。

って言うか.....くう。


うーぬ、小説書きたいんだが、ぐうう。

でもそんな気持ちが起こるだけまだマシなのかもな。

思いながら.....伸びをする。

すると背後から声を掛けられた。


「勉強しているの偉いわね」


「.....母さん代わってくれよ。.....相当に面倒い」


「そんな事が出来たら苦労しないわよ。一生懸命に頑張りなさい」


だよなぁ、と答えながら.....俺は星座を見る。

星座は集中しながら.....勉強していた。

俺は、偉いなやはり。

と思いながら.....改めてシャーペンを手に持つ。

そしてノートに向いた。


「.....」


数学が難しいんだよな。

高校の数学って.....何でこんなに難しいんだよ。

コサイン、サイン、タンジェントを使った図形だ?

将来の役に立たないだろサインとかコサインは。

図形は何らかの役に立つかも知れないけど。


「お兄ちゃん」


「.....おう。どうした」


「.....算数が分からないから後で教えて」


「ナイスタイミングだな。.....俺も数学が分からん」


しかしこのままではテストの点数は最悪だな。

思いつつ.....居るとスマホに.....メッセージが来た。

息抜きに開くと.....そこには丹山からメッセージがきている。

因みに丹山とはこの前、メルアド交換した。


(頑張ってる?)


(.....お前こそどうなんだ)


(いや、私は勉強が飽きたからラノベ読んでる。今度発売された魔王の)


(いやいや、飽きちゃ駄目だろ。そして絶対的に駄目だろそれ。切り捨てるな)


何をやってんだコイツは。

ラノベなんか読んでる暇なんかねぇよ。

思いながら.....目の前を見ると。

何故か.....再びのジト目の星座が居た。

誰とメッセージしているの、的な感じのオーラが.....。


「.....えっと.....星座さん?」


「.....また女の子?.....お兄ちゃんの周りって女ばっかりだね」


「決めつけるのは良くないぞ。星座。俺は.....男の友人も居る」


「.....へぇ.....?.....じゃあその男の子の友達を紹介して」


うん、いや。

ちょっと困ります。

考えながら.....俯く。


すると.....星座は頬を膨らませて、全く、と呟いた。

そして程々にしてね、とも言う。

俺は言葉に?を浮かべながら.....そのまま聞いてみる。


「.....そういやお前さ、最近変じゃ無いか?」


「.....何が?」


「.....お前、俺が好きなの?」


冗談混じりでニヤニヤしながらそう言う。

すると星座は、え、と呟き。

笑みが消えた。


そして真っ赤に赤面して静かに床を見る様に俯く。

え?え?え?

え?


「.....そんな冗談は.....嫌.....」


「.....え?あ、す、すいません.....」


嫌、と言う言葉がかなり突き刺さる。

え?でもちょっと待って。

何だこの反応?


目をパチクリしながら.....居ると。

背後から母親がお茶を差し出してきた。

そして笑みを浮かべる。


「お疲れ様。スマホを弄り過ぎない様にね」


「あ、うん」


「.....」


それから.....星座は一切俺に口を聞かなくなった。

ちょっと待ってくれ。

何だこの重苦しい雰囲気は.....。

と思いながら.....俺は溜息を吐きつつ。

残りの時間を過ごした。



「.....」


リビングを離れて俺は自室でも勉強をする。

今の時刻は午後10時。

リビングは家族に迷惑かと思って離れたのだ。

俺は.....集中しながら.....勉強を続ける。

そうしていると.....ドアにノックが有った。


「.....え?母さん?」


「.....私だよ。お兄ちゃん」


「.....あ?星座!?」


俺は驚愕しながら.....ドアを見る。

ドアが少しづつ開いてそしてピンク色のフリフリな感じの服装の星座が入って来た。

また勉強でも教えて欲しいのだろうか。

思いながら星座に、どうした?、と聞く。


すると.....星座は.....胸に手を添えた。

何か雰囲気が、そうでは無い、と言っている。

俺は?を浮かべる。


「.....お兄ちゃん。冗談だとは思うけど.....私に俺が好きかって聞いたよね」


「.....え?確かに聞いたな」


「.....実はね。最近.....お兄ちゃんを見ていると胸が熱いんだ。それは.....兄妹では絶対にあってはいけない気持ち」


「.....!」


シャーペンを握る手が強まる。

これはマズイとシャーペンを離した。

そして.....星座を見つめる。


星座は俺を真っ直ぐに見つめる。

こんな事を言っても良いのかな.....と小さく呟いた。

そして潤んだ目で赤面しながら俺を見てくる。


「.....私、多分.....お兄ちゃんが気になっているんだと思う」


「.....!!!!!」


「.....でもね、聞いて欲しいんだ」


「.....何を?」


俺は驚きながらも真剣に聞く。

私の気持ちは絶対に叶わない願いだから。

と苦笑いをする星座。

そして.....静かに俺から視線を外して窓の外を見る。

それから俺を見た。


「.....私、こんな感じだけど.....兄妹の関係を続けたいって思ってる」


「.....!」


「.....私と出会ってくれて有難う」


「.....」


なんか涙が浮かんだ。

そして.....嬉しい気持ちになる。

そんな事を.....星座が言うとは思わなかった。

俺は.....星座を見る。


「.....有難うはこっちのセリフだ。俺を救ってくれて有難うな」


「.....うん」


そして.....義妹義兄ながらも。

星座の告白を受けた。

だけど星座は.....関係を兄妹のままで居たいと言う。


俺は.....その事を承諾しながら.....頷いた。

そして.....俺達は兄妹のまま。

頑張っていく事を再確認した。

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