第3章 飯島と星座

第9話 この世界は常に廻る為に(編集済)

この学校は.....簡単に言うと校則が緩い。

何故緩いのかと言えば.....生徒が模範をキッチリしているから。

俺の学校は.....そんな感じで生活しやすいのだ。

つまりを言うと.....服装も自由で有る。

パーカーを着ても良いし的な感じで、だ。


だけどその中でも蝶ネクタイも全てを真面目に着こなして俺に接触した野々華さん。

なんとまあ、俺が馬鹿すぎただけだけど.....生徒会の副会長だそうだ。

寝ていたのかも知れないけど。


野々華さんは公園で知り合ったあの少女だ。

俺は考えながら.....頬杖を突きつつ.....外を見る。

3時限目の中休みの10分休みだ。


しかしそれはそうと.....桜が咲いていて綺麗な光景だ。

そして.....教室では相変わらずの感じで煩い。

リア充め.....。


「.....しかし.....それはそうと飯島先生と.....星座の対決か」


は良いんだが.....前も言ったけど学校の試験を考えないといけない。

間も無く学力考査試験だ。

つまり.....勉強をしないといけない。

そう考えていると.....目の前に女のクラス委員が来た。

俺は?を浮かべて顔を上げる。


「山田くん。誰か呼んでるよ」


「.....え?」


俺を呼ぶって何だよ?

ボッチを呼ぶとか相当なもんだが。

?を浮かべて教室の外を見る。


そこには.....ボブヘアーの.....あれ?

目を丸くして思いながらクラス委員にお礼を言いつつ直ぐに立ち上がる。

そして男子達が俺に視線を注ぐ中。

その少女と会った。

さっきの少女じゃないか。


「.....えっと.....さっきの野々華さんと一緒に居た人ですよね?」


「.....はい。初めまして。2年の生徒会委員の飯島美奈子って言います」


生徒会委員も引っ掛かったが.....それ以外にも(飯島)という名前に引っ掛かり考え込んだ。

そして目を丸くして驚愕する。

そんな偶然が有るかどうか知らないけど、まさか!?、と思ってしまう。

飯島という名前に聞き覚えは有る。

何故かと言えば.....飯島先生という人に会ったから、だ。

つまり.....。


「.....飯島.....餡の.....お姉さんとかですか?」


「ですね。妹が.....お世話になっています」


少しだけ話し辛そうな感じで周りを見ている飯島さん。

男子達が俺達に視線を向けていたからだろう。

飯島さんもかなりの美少女と思う。

その為、俺は場所を変えようと思い動いた。


「ああ、すいません。.....場所変えましょうか?」


「.....あ、す、すいません」


俺は.....笑みを浮かべる。

そのまま俺達は取り敢えず.....、と階段の側までやって来た。

それから改めて俺は自己紹介をする。

頭を下げながら、だ。


「俺は.....山田耕作です。ラノベ小説家です」


「.....宜しくです。飯島さん」


「.....俺の妹、星座もお世話になっています」


その様な会話をする、俺達。

しかし.....それはそうと時間が無いので迅速にいこう。

何の用事なのだろうか、と思いながら.....飯島さんに周りを見渡してそのまま直接、聞いてみる。


「.....えっと、すいません。何の御用事ですか?」


「あ、えっとですね.....妹からの伝言で失礼します」


「.....え?.....飯島先生からの?」


「.....(言い忘れていました。例え私が負けてもサポートしますよ。山田先生)、だそうです」


やっぱりあの人.....優しいな。

思いながら.....少しだけ笑みを浮かべる。

そうしていると.....飯島さんが、それと、と話す。

俺は?を浮かべながら見る。


「.....私の事は美奈子って呼んで下さい。じゃ無いとややこしいですからね」


「.....あ、それもそうですね.....」


「.....出会うまで不安でしたけど.....お優しい方で良かったです。.....妹が.....お世話になりそうな方が、です」


言いながらクスクスと笑う美奈子さん。

その際に俺は少しだけ疑問に思った事を.....聞いた。

美奈子さんと飯島先生の髪の色の件だ。

何故色が違うのだろうか。


「.....髪の色とか違いますよね?何でですか?」


「.....ああ、それはですね.....染めているんですよ。清潔感を保ちたいって。人前に出る仕事ですから。彼女は」


「それで茶色って事ですか?.....でも.....茶色って余り.....イメージが」


「ですよね。あはは」


美奈子さんは苦笑する。

でも.....美奈子さんも優しい方で良かった。

俺は余り強く言ってくる人は.....好きじゃ無いから。


昔から、だ。

思いながら美奈子さんに向く。

腕時計を見るが.....もう時間が無い。


「.....そろそろ戻りましょうか」


「.....ですね。私もクラスに.....戻ります。有難う御座いました」


「此方こそ.....有難う御座います」


そして俺達は教室に戻り出す。

その際に.....美奈子さんが踵を返した。

笑みを浮かべながら頭を下げる。

そして言葉を発した。


「妹を.....是非ともに宜しくお願いします」


「.....!.....はい」


「.....本当に彼女は.....絵を描くのが好きなんです。だから.....色々な場所で経験させてあげたいんですよね」


「.....成る程です」


では.....失礼します。

その様にまた言ってから.....去って行った。

俺は.....その姿を見送ってから.....クラスに戻る。

そして.....授業を受けた。

しかし世の中は狭くて本当に色々な事が有るもんだな、と思いながら、だ。



「山田くん」


「.....?」


さっきの件から1時間経ってから昼飯を食っていると。

何故かまたクラス委員が俺に尋ねてきた。

黒の長髪でそして前の頭に蝶の髪飾り。


それから.....柔和な感じで、俺を見ている。

このクラス委員もそこそこの美少女だが.....一体何だ。

俺は箸を咥えたまま見る。


「.....すいません。お昼ご飯食べている時に。.....生徒会繋がりで野々華さんから色々聞いたんですけど.....山田くんは小説家なんですか?」


「.....え?.....いや、うん。まあ確かに」


「やっぱりそうなんだ!.....あ、私、丹山三国(ニイヤマミクニ)って言います。宜しくです」


「.....俺はもう名前は知っているとは思うけど.....山田耕作だ。.....宜しく」


はい。.....是非とも宜しくお願いします。

で、もし良かったら.....一緒にご飯食べませんか?と丹山は笑顔を見せた。

俺は突然の言葉に、?!、と少し困惑する。

が.....まあ良いかと思い返事をした。

有難うです、と言いつつ丹山は目の前の椅子にゆっくり腰掛ける。


「と言うかですね。私、小説読むの好きなんです。まあ.....ラノベだけですけど」


「.....奇遇だな。俺もラノベしか読まない」


「あ、そうなんですか?」


不思議なもんだな。

こうやって人と縁が繋がっていく。

俺はそんなに繋がりたくは無いけど。

と思いながら焼きそばパンを食う。

丹山が次々に聞いてくる。


「.....私、ラノベって良いと思っています。だって.....読みやすいから」


「それは確かにな」


「.....でも女子に言ってもこの気持ちは伝わりません。あはは。うーん.....」


「.....確かにな。女性でラノベ好きとは珍しいからな。それも相当に。あれって女子には嫌われるタイプだし」


でもそれでも.....私、ラノベの魅力を伝えたいんですよね。

と言いながら弁当を食べる、丹山。

確かにな、と返事しながら俺も続けてコロッケパンを食う。


しかし.....ラノベの魅力.....か。

と考えていると目をキラキラさせながら丹山が聞いてきた。

今度は何だ一体。


「ち、因みにどんな作品を?」


「.....そうだな。.....12騎、とか書いたな」


「あ。私それ、読みましたよ!.....あまり読者様が居なかったみたいですけどとても面白かったです」


「.....12騎とか相当にマイナーなのにな。有難う」


マイナーでも面白いものは面白いですからね、と胸に手を添える、丹山。

俺は.....苦笑しながら.....丹山を見つめる。

すると丹山が何かを取り出した。

それもラノベだが見た事の有る表紙.....オイ。


「.....これは今読んでいる分です」


「.....それも俺の作品じゃねーか。何だよそれ。恥ずい」


「そうですよ。.....でも恥ずかしいなんて言わないで下さい。面白いんですから」


「.....」


俺はただただ苦笑い。

こうして.....昼休みが終わるまで。

他愛無い話が続いた。

そして.....俺は丹山とオタク友達になり。

ボッチ卒業ってか.....そんな感じになってしまった。


.....面倒臭いけど。

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