制服で征服

篠宮りさ

制服で征服

 制服は武装だ。弱くて汚い私の甲冑。赤いネクタイは強さの象徴。茶色いローファーの踵を鳴らして、ぴんと背筋を伸ばして歩く。行進曲が流れる。歩いた跡に花が咲く。学校に着く。戦闘地だ。クラスメイトが私を嘲り笑う。大丈夫。私は甲冑を着ているから。涙が流れる。大丈夫。私は甲冑を着ているから。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

制服で征服 篠宮りさ @risa0621

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ