第51話
2日目の朝になった 体を起こし、少し伸びをしてから朝食会場に向かう 途中で隆二、高橋先輩と合流した
「おはよう匠、よく眠れたか?」
「おはようございます高橋さん、問題ないですよ って言うか隆二がちゃんと起きたんですね珍しい」
「ああ、朝からチャイムを鬼連打して無理やりな」
「あれはキツかったですよ先輩……ってか匠だって、夜まで渚ちゃんとイチャイチャとかしてたんじゃねえの?ほれほれお兄さんに教えてみな」
「隆二、今ここで絞め落とされるか今からの飯に全部納豆を混ぜるかどっちがいい?」
「ごめんて怒るなよ」
そんな駄話をしながら食事スペースへと向かう バイキング形式なので調整しやすくて有難い
「あ、匠……おはよ」
「渚……おはよ」
昨日のことを思い出して少しぎこちない会話になってしまう その様子を見た高橋さんと隆二は
「この2人……やっぱり夜なんかあったな」
「およよーおふたりさん?やっぱり昨夜は随分お楽しみだったようですねぇ?」
「……ベチャッ」
「ぎゃー納豆マジで入れやがった!しかもコーンスープの中に……」
「自業自得だコノヤロウ 勿体ないから絶対食えよ」
「鬼!悪魔!匠!」
「最後のはまじの悪口じゃねえか!」
こうして朝食を済ませ、バスに乗り会場に向かった 隆二は何とか水で流し込んで食べきったらしい
「……ふう」
個人でのアップを済ませ、水分を摂る これからリレーメンバー全員でバトン練習をし、4継の決勝だ
「ちょっと、いいかな」
そんな匠に話しかける人物、昨日3走で横で走った上岡商業の品田さんだ
「品田さん……何でしょう?」
「俺と互角に走るヤツなんて居ないと思ってたから……しかも調べたら1年だと言うじゃないか そりゃ気になるさ」
どうやら敵情視察のようだ 昔この手のタイプの人にペースを乱されて散々な目にあったことがある
「そりゃどうも、ペースでも乱しに来たんです?」
「いやいや、純粋な興味だよ 中学生にはあまり興味持ってなかったから広島の子が中学新記録出したんだ、へー、位にしか思ってなくてね まさか東京の高校に進んでるとは思わなんだ」
「……」
「これは、警戒されちゃったかな 1年生にしてそのタイムを出せる秘密を単純に知りたかっただけなんだけどな」
「そういうことなら、人に恵まれたと答えておきます もういいですか?」
「ああ、ごめんね邪魔して それじゃまた後で」
品田さんは去っていった あれが本音ならあそこまで邪険にする必要はなかったかもしれない
「匠ー、バトンやるぞー……どうした?」
「高橋さん……いえ、品田さんに話しかけられたもので」
「あーなるほどな 俺あいつと仲良いから分かるけどあいつは普通に良い奴だから仲良くしといて損は無いぞ」
「そうだったんですね 昔あの手のタイプに乱されてクソ遅いタイムで走っちゃったから警戒してたんですけど……先輩がそう言うならあまり邪険にしない方が良かったみたいですね」
「あらら、そうだったのか 匠ももう少しメンタルを鍛える練習をしないとな まあ後で品田のことはなだめとくからあまり気にするな ほら、バトン練行くぞ」
「はい!」
あとがき
また仕事で更新滞ってしまい申し訳ございません
マイペースに書けるときに少しずつ書いていくんでよろしくお願いします
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