第49話

男子400の準決勝の最終組終了後、全員で電光掲示板を見て祈っていた 西川が決勝に通るかどうか……高橋さんと両角さんは余裕の通過だったが、西川が予選より酷い走りとなり、決勝に残れるかどうか微妙なラインだ この組のタイムしだいで通るかが決まる


2着まではいい 3着以下のタイムで西川の49.80より速い人が1人でもいれば西川は落ちる この組はそこまで速くなかった どうか……




西川は残った 最終組の3着は49.81 0.01秒差で残った


「西川……良かったな……」


「すまない……無様な走りを見せてしまっているな」


「何かあったのか?」


「……どうも、ビビってしまっているらしい この前のお前の肉離れが頭から離れなくてな……前半突っ込んで後半バテると同じことになりそうでな」


「……すまん、俺のせいだったのか……」


「中嶋が悪いわけじゃない、勝手に俺が同じことになるのを想像して怯えてるだけだ……」


「大丈夫だ、西川が練習後のケアとか怠ってるの見たことないし、練習も積めてる 怪我なんてしねえよ」


「……ありがとう 決勝は全力で突っ込むよ」




「男子400mの決勝の結果 優勝 高橋くん 龍山高校 東京 47.02 2着 両角くん 47.73 龍山高校 東京 3着 西川くん 47.75 龍山高校 東京」


電光掲示板に男子400m の結果が出る 西川が自己ベストで完全復活だ ラスト50mからの両角さんとのデッドヒートは凄かった 調子のいい両角さんには競り負けたが、凄まじいレースになった にしても、400でワンツースリー独占とは、うちのロングスプリンター強すぎね?


「さて、ショートスプリンターも負けてられねえな」


「ですね」


秋山さんが気合入ってる 俺たちも続かないと




男子4継の準決勝 同じ組に空島工業と佐倉島、さらに100mのランキング1位2位の先輩がいる神奈川の上岡商業がひとつ内側にいる 上岡商業は予選で俺たちより速かった 最早決勝のようなメンツだ


スタートする 秋山さんがものすごい加速だ 山本も速かったが、秋山さんの凄さがよくわかる これは先頭で来るぞ


隆二に渡る 先頭だ しかし上岡商業の100mランク2位の梶川さんが追い上げてくる でも加速走なら隆二も負けてない


俺に渡った まだ先頭だが内側からの加速がすごい 100mランクトップの品田さんだ 前半が速いと聞いていたがコーナーも上手い けど負けない 前には行かせない


ほぼ差が変わらず、少し先行して俺が高橋さんにバトンを渡した 上岡商業のアンカーは先程400で5位の人だった それなら高橋さんは充分に勝てる


うちがトップでゴール 高橋さんは400の後ということもありかなり楽に走ってた 上岡商業のアンカーも無理に追い上げようとはしなかった 40.01 終わったあと、高橋さんは流したことを後悔してた 39秒台出せたかもしれないなって


「くそー、まあ決勝で出そうや」


高橋さんが言う 全員が同じ思いだ


「そうですね!」「はい!」「うす!」


あとがき

すみませんかなり遅れました 「ありきたりな身分差ラブコメ」の方が少し煮詰まってしまいまして……もしかすると、作品を削除する可能性もあります 未熟者で申し訳ありません そういった理由から、今回は「風と恋」を先に更新しました ご理解の程お願いします

これからも更新とか遅くなることあると思いますが、どうぞ本作品を宜しくお願いします

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