第44話
「はいっ!」
隆二からバトンを貰う 足が完治し、全力で走ることを許されて初めてのリレー練習だ
「錆び付いてねえな さすがだ」
「渚のトレーニングのおかげかな 上半身が動かしやすいんだ」
「へええ、さすが中曽根さんの鬼トレーニング」
「なるべくならもうやりたくないけどな……」
あの地獄のトレーニングにより上半身の筋力がつき、可動域も広がった それにより走りが劇的に良くなっている 下半身の筋力が少し落ちているため完璧ではないが、下半身の筋力が戻ってくればまだ速くなれる まだタイムが伸ばせる
「まだあまり無理しないでよ?肉離れは再発しやすいんだから」
「分かってるよ渚 今日はこれで終わり」
次の試合まであと9日 ここまで回復もできた あとは調整だけだ
「しかし何だろうな 入学してからの疲れというか、精神的にも落ち着けるいい機会だったかもな」
「なるほど、色んな疲労が抜けた的な?」
「そうそう、なんか体が軽いよ」
「まあ、調子がいい時こそまた怪我もしやすい 気をつけな」
「そうする、整骨院もまだ通うしな」
「ふう……さて」
家に帰り、飯と風呂、ストレッチを終わらせた
「匠……ていっ!」
「おわっ!……来ると思ったよ」
怪我のためイチャイチャもあまり出来なかった それも今日で解禁だ
「たくみぃ……やっとくっつけるよ」
「怪我の間は自重しようって話だったしな……なんというか、俺も物足りない日々だったよ」
今渚はソファに座っている俺の足の上に向かい合って座っている体勢だ 全力で俺にむぎゅーと足までしがみついてる 1ミリも離れたくないっていう意思がめっちゃ伝わってくる
「……テレビでも見ようぜ ってか、俺、後ろから抱きつきたい」
「うん分かった……よいしょ」
膝の上に座ったまま、渚は体を半回転させる そして後ろから渚のお腹を1周させるように腕を回す
「……なんか、落ち着く やっと定位置に着いたって感じ」
「ほんとだね……」
こうしてまったりした感じで、今日も過ごすふたりであった
あとがき
これから学校の対面授業が本格的に始まり、少し更新速度が落ちます ご了承ください
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます