第34話
4継の準決勝の時間になった 都大会からはリレー種目でも準決勝が行われ、4継は2日目の朝に決勝が行われる
女子は無難にバトンを繋ぎ、決勝進出を決めた
準決勝は1走が秋山さん、4走が嵜本さんだ
スタートした さすが秋山さん いいスタートだ ひとつ外の1走も速いが、秋山さんはそれ以上だ
隆二に渡った 加速し、周りを置いていく……と思ったのだが、外が思ったより速い どこだこの高校?空島工業?ここって投擲だけが強いんじゃなかったのか?まあいい、いつも通りだ そうすれば負けない
俺にバトンが渡る 空島工業の選手を一気に振り切る しかし思ったより離せない せいぜい6メートルと言ったところか 3人とも俺たちより遅いが、大差がない まずい
嵜本さんにわたる 逃げ切ってくれ 嵜本さんが少し追い上げられてる しかし逃げ切った タイムは40.98 いいタイムだ しかし空島工業が41.35と差が思ったより無かった
終わったあと、3走の空島の選手に話しかける 名前は内田と言うらしい
「空島工業って、投擲が強いんじゃ?」
「短距離はみんな高校から始めた人達だよ、元々みんなサッカーやら野球やらやってたけど、うち、強いのが陸上の投擲と柔道だけだからさ どうせなら強いって言われてスポーツやりたいなって そしたらハマったって感じ」
「なるほど、だから情報が少ないのか」
「まあね、ねえ、100の全中のチャンピオンなんだよね?君」
「また一応」
「是非、近くで見たいよ 決勝で会おう」
「望むところだ」
「攻めたバトンパスをしてないとはいえひやひやしたね……高橋先輩が入れば大丈夫だとは思うけど、あんなに速いとこいたんだ」
渚が言う 俺も驚いた 佐倉島以外にも要注意なチームがでてきた
「俺たちが一応トップだが、佐倉島が41.20 空島工業が41.35 俺達もやらかせば負けるタイムだ 確実にいこう」
監督が言う
「はい!」
「じゃあ今日は解散 明日からも頑張ろう」
「ありがとうございました!」
ちなみにこの日、男女の400はうちがワンツースリー 男子は高橋さんが優勝 西川と両角さんが競り、最終的に西川が100分の1秒差で勝った 女子400の原さんは、ぶつかってしまった動揺からか上手く走れてなかった 南関東大会では修正してくるだろう 長岡先輩は問題なく走れたが、やはり影響があったのか岬先輩の後塵を拝した この2人の争いはまだ続くだろう
女子走高跳 村上の優勝だ あれから記録は伸ばせなかったが、1センチの自己ベスト 流石だ
男子走幅跳 小松原さんのダントツの優勝 谷田さんはこの大会を最後までみとどけ、選手としては引退となる マネージャーみたいな感じで、インターハイが終わるまでは残るとのこと
男子砲丸投げ 山口は2位だった 空島工業の西林という選手に15センチ及ばなかった 悔しがってたな
女子の4継は準決勝はダントツの差で突破 椎名が完全に無双してた 速すぎる……
「ただいまー」
夕食をとり、家に帰ってきた 風呂を済ませ、渚に背中を押してもらいながらストレッチをしていると、渚がもたれかかってきた
「渚……ちょっと強く押しすぎ……ってかもたれてるだろ」
「試合中匠とあんまりいちゃつけなかったからさー、今のうちに充電するのー」
「充電って……俺は電源なのかよ」
「そーだよー?私専用のバッテリーだからいなくなったら私死んじゃうの」
「そりゃ一生一緒にいるしか無さそうだ」
「へへー、そういうこと!」
渚が抱きついてきた ストレッチも終わっていたので抱きしめ返す
「匠……キス」
「……ん」
唇を重ねる 深いやつだ 舌を入れてやると渚はびくっと肩を揺らすが、すぐに受け入れて渚も舌を絡めてくる 体は疲れているのに、止めたくない 息が苦しくなるが、息継ぎも忘れて続ける
「……ぷはっ!!!げ、限界、はあ、はあ……」
渚が限界を迎えてしまった 名残惜しいが、無理はさせられない
「……渚」
「え?んむっ……」
渚の息が整ったところでもう一度唇を重ねる 渚を押し倒し、口の中を蹂躙する 先程渚が俺が足りないとか言っていたが、それは俺も同じだったようだ 渚が足りない 渚を求めている
「んちゅっ、んむっ、ちゅううっ」
1分ほど続いただろうか 深い深いキスも、渚が完全にとろけてしまい、息も絶え絶えになったため、終わることにする 唇をゆっくりと離す
「はあ、はあ、はあ……もう、激しすぎだよ……」
「ご、ごめん……我慢できなくて」
「もー、明日も試合なんだから、ゆっくり休も?」
「そうする……寝るか」
「うん!」
こうして俺たちはベッドに寝転がった が、そこでも我慢できずにまた唇を重ねたのはナイショの話
あとがき
試合パートもイチャイチャパートも楽しんでいただけてるでしょうか……楽しんでいただけてるなら嬉しいです
さあ、新しく出てきました空島工業という学校の生徒たち 匠達は100mで勝てるのでしょうか、お楽しみに
あ、あと新作も一応考えてます もし完成してupできたらよろしくお願いします
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