第32話
「ラスト1本!」「おう!」
現在はテスト期間だ テスト期間が終わった直後に試合があるため、俺達陸上部は練習を続けている 現在は120mの快調走10本のラスト1本 試合が近いのでがっつりしたきついことはしない
「よーし、今日はこれで終わりだ 明日から試験だから帰って勉強もしっかりな!」
「「「「「ありがとうございました!」」」」」
着替えて部室を出る ちなみに今日隆二は、西川が徹底的に勉強を仕込むらしい なので俺は帰って渚とふたりで勉強する
「今回こそ匠に勝つ……そしてマウントとるんだ!」
「お前そんなこと考えながら勉強してたのかよ……いつもやけに敵対心があると思えば……」
「だってだって!このままじゃ匠に勝てるものが家事しか無いんだもん!」
「家事が勝ってるってそれ結構でかくね?」
「それでも!匠に勝って、隣にたっても恥ずかしくないようにするんだ……」
「渚……」
渚、そんなこと気にしてたのか……よし
「じゃあ渚、勝負だ ありきたりだが、勝った方が負けた方に1つ命令、ただしいやらしい事や無茶は無し どうだ?」
「……いいねそれ、やろう!」
土日を挟んだ4日間のテストが終わった 国語総合、数Ⅰ、数A、理科基礎3科目、世界史A、英語の8科目の合計点で渚と勝負だ ちなみに副教科は基本的にレポートや課題をこなすことで評価をされるため、テストは行われない
「さて……どうなのかな」
この学校は上位20人まで廊下に貼り出される それにはさすがに入ってると信じたい
「1位は……やっぱ西川か」
西川の合計点は795点 マジで頭いいな 今度勉強法教えてもらおう さて、俺と渚は……?
「俺は……なっ……負け……た……?」
「うそ……やったぁ!!!やっと、やっと勝てた!」
俺は合計点786点で4位 渚が787点で3位だ 1点負けた……
「ふふーん!さて、匠に何をお願いしようかなー!」
「……クソっ……何させられるんだ俺……」
部活をこなし、家に帰ってきた 渚はルンルンだ こちとら試合3日前でしかもテストで負けてショックなのに……
「さて匠!私の願いは君の膝枕だ!」
「……お前ほんっとそれ好きだよな、まあいいけど けど先に飯と風呂だ」
「はーい」
渚は料理を始める その間に俺は汚れた練習着を洗濯機に放り投げ、着替えを済ませた 今日のメニューは昨日の肉じゃがにカレールーを入れてカレーにしたらしい なのですぐに準備が終わる
夕食を済ませ、風呂に入る もう日課となってしまった渚と一緒に入る風呂 毎日煩悩と戦う羽目になってしまう しかもなにが辛いって、恋人になって初めてのキスが風呂の中というだけでも恥ずかしいのに、それにハマった渚が風呂の中でめっちゃキスを求めてくる 息子が起きそうで怖い
「たくみぃ……キスして……」
「う、うん……」
「んむっ……ちゅるっ……むちゅっ……」
初めてやった時より確実に深いキスになってきている あまり長時間続けると風呂の熱気と相まってのぼせそうだ 1分ほどキスを続け、あとは素直に風呂で温まった
「さて!失礼しまーす!」
「はいはい……」
風呂上がりのストレッチを済ませ、ソファで渚に膝枕をする テストのこともあってすごくご機嫌だ
「やっぱ匠の太ももはいいねー……前より鍛えられてるのがわかるよ」
「なんでそんなの分かるんだ……変態め」
「あーそんなこと言うんだ!明日のお昼はキノコづくしね!」
「ごめんなさいごめんなさいそれだけは勘弁してお願いします」
「許して欲しければ頭を撫でなさい」
「仰せのままに」
ゆっくりと髪を梳きながら頭を撫でてやる すぐにとろーんとした表情になる 嬉しそうだ
「へへー……ねえ匠」
「ん?」
「……金曜からの都大会も勝てるよう応援してるからね」
「ありがとう……けど相当レベルも上がるだろうし、どうなるかな……」
「私は勝つって信じてるから……私が見に行った試合は匠は絶対勝ってくれるもん 絶対勝てるよ」
「そうだな……あのフライングの試合の時は渚風邪引いてて来てなかったからな……渚は俺の勝利の女神ってことだ」
「そうだったね……これからは全試合いるから、もう匠が負けることは無いよ だから大丈夫」
「おう……そろそろ寝るか」
「えーもうちょっとお願い」
「いやもう遅いし……ベッドで思う存分抱きついていいから」
「よし寝ようすぐ寝よう!」
なんじゃそりゃ……さて、俺も頑張らないとな
その後、ベッドで抱きつくだけじゃ飽き足らず、風呂場でのキス以上のふかーいキスを渚が満足するまでするのであった
あとがき
もーこういうの好きすぎる……主もこんな青春送りたかったです……
次回から都大会編になるかなー……日常回が思ったより少なかったですorz
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