第6話
4月1日、匠と渚は最寄りの駅に来ていた 今日でしばらくの間、地元とはお別れとなる
「じゃあ渚ちゃん、匠の事頼んだわよ?」
「匠はすぐ部屋を汚くすると思うからしっかり見ててやってくれ」
「任せて下さい、お義父さん、お義母さん!」
「おいお前ら……」
何故か渚と両親ががっちり握手をしている 俺、そこまで信用ないのかな……ってか、またなんかイントネーションおかしかったぞ
「匠くん、渚のことよろしくね?仲良くしてやってね?あ、ムラっときたら避妊さえしてくれれば襲ってもいいから」
「匠君になら渚を任せられるからな、高校出たら嫁に貰ってやってくれ」
「襲いませんし、おじさんもおばさんも何言ってるんですか……ってか、俺大学も行く予定ですし」
本当に何を言っているのかこの2人は
「おいおい、匠君におじさんおばさんなんて言われる筋合いはないぞ、お義父さんお義母さんと言いなさい」
「……」
もう何を言っても無駄なようである そして、電車の時間がやってきた
「「じゃあ、行ってくる!」」
「「「「行ってらっしゃい!」」」」
こうして2人は電車に乗り込んだ ここから電車で広島駅まで行き、新幹線で東京へ向かう 約4時間半にわたる電車の旅だ
「楽しみだね、匠」
「ああ……とりあえずまた3年間よろしくだな」
「任せといて!匠のサポートは私にしか出来ないんだから!」
「ははは、こりゃ俺は渚なしには生きられないかもなあ……」
「……匠ってそういうことサラッと言うよね」
「……?」
「この鈍感……」
「よくわかんないけど、怒らせちゃったかな……ごめんな」
そういって渚の頭を撫でる するとだんだん渚はへにゃっとした顔をしてきた そして匠の肩に頭を乗せた
(うわ……なんかすっげーいい匂いする)
匠が顔を真っ赤にして必死に理性を保っていると
「あらためて……これからよろしく、匠」
と言われた 顔を真っ赤にしたまま匠は
「……うん……よろしく、渚」
何とかこう答えた
「……はっ、おい!起きろ!もう着くぞ!」
「むにゃむにゃ……はんばーぐとたくみとぷりんが降ってきてしあわせ〜……」
「何訳わかんない寝言言ってんだ!早く起きろ!」
「……ふぇっ……やばっ!」
この後、無事新幹線には乗れました
あとがき
2人の地元は作者と同じく広島にしました
分かりにくくなるので広島弁は使いません
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