石
制服を無造作に自室の床に放り、ベッドに倒れ込んで何気なくスマートフォンを開くと
「2-2」
というLINEのグループに招待されていた。
こういうLINEグループの必要性はほぼ皆無といえるのだが、常に"招待中"の欄に残留し、敢えてグループに参加しない、いかにもコミュ障、または中二病のヤツだと思われるのは御免なので参加のボタンをタップする。
"よろしくお願いします!"
という無料のスタンプを送信するか迷って、やめた。
学校から帰ったのにまだ14:30か。
昼食はまだだったが、別に空腹でもないのでそのまま眠ることにした。
暑い。
羽布団を蹴る。もう羽布団は要らないな。
涼しさに身を任せて体を広げた。
すると、寒い。
しかしまた布団を被ろうと起き上がると目が完全に覚めてしまいそうだ。
まだ寝ていたい。
あぁもう、トイレに行きたい。
ええい、とやけくそになって起き上がる。
カーテンを開けるともう外は暗かった。
用を足してから、一階の方を階段から覗くと
夕食の準備をする音が聞こえる。
両親が店から帰ったようだ。
"油の跳ねる音からして、今日は豚肉料理だな。"
などと考えながら、よく掃除された階段を駆け下りた。
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