誰か知らない人と手を繋いで、国道沿いの色とりどりのブロックが敷き詰められた綺麗な道を駆けている。


相手は女性らしい。

なんとなく夢だということがわかるので

自分は欲求不満なのかと、自分に嫌悪感すら覚える。


相手の女性が僕を引っ張っていて、

彼女はものすごく必死に、全力で走っているけれど、それは僕の全力疾走の半分くらいの速さで、しかし僕がしていたのは"歩幅を合わせる"なんていう気まずいものではなくて、 

ただ心地よく走っている。


何故かずっとそのままで走り続けたいような気持ちだった。


















不快な音が鼓膜をくすぐる、

と思うとどんどんその音が現実味を帯びて、グサグサと容赦無く鼓膜を刺してきたので、


何だろう、と目を開けると始業式は終わろうとしていて、みんなが椅子を引いて立ちあがろうとしていた。僕も急いで立つ。


また礼をして、座る。







座って少し落ち着くと、

起きたときのヒヤリとした気持ちはすぐに消えて、何か良い気持ちがして、


そうか夢を見たのかと気づくところまでは良かったが、はっきりとは思い出せなかったので、


ピアノでも弾く夢だったのかな、

そうなんだろうと思うことにした。




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