(始)
「起立。」
いつものおちゃらけたチャイムはなかった。
突然の指示にみんなは気遅れして、
サビのついた椅子で不協和音を奏でながらのそのそと立つ。
僕は椅子の音を最後に響かせぬように、目立たぬように、気をつけながら立った。
「礼。」
"礼。"の最後の余韻の音がいつもより高いな、あぁそうか教頭が変わったのか、なんて考えながら首を10°、いや5°曲げた、
あるいは曲げていなかったかもしれない。
するとその時さっき話しかけてきた隣のヤツがクスと笑ったような気がした。
僕の何がおかしいのか。失礼だ。
そこからは多分「着席。」と言われて
色々なありがたいお話があったんだろうが、僕は睡眠の方を優先したために何も知らない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます