エピローグ 1日の終わり

「それじゃあ先輩、おやすみなさい」


「おう、おやすみ」


雨空は、くるり、と俺に背を向け玄関からアパートの階段へと向かう。

歩道を歩く雨空を、柵にもたれながら見ていると、彼女はこちらを向いて手を振った。

それに手を振り返すと、今度こそ雨空はまっすぐ家を目指す。


まあ、隣のマンションなのだが。


雨空がエントランスへと入るのを見届け、俺は部屋へと戻る。

さっさとシャワーを浴びて寝てしまおう。

きっと、明日も騒がしくなる。


口角が上がっているのを自覚しながら、俺は浴室へと向かった。

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