第19話

 下駄箱で靴を履き替えた僕らは校庭の道を歩いていた。

「いやー、今日はなんだか初めての経験でしたよ」

 加奈は相変わらず機嫌がよさそうに言った。

 もしかしたら撮影されて興奮しているのかな。

「動画。アップロードしといたけど」

「おっ。見てみますか」

 加奈は自分のスマホで、僕の動画を検索し、動画をクリックした。

 加奈はじっと動画を見ている。

「いやー。こう見るとやっぱり私の体いいですね」

 結構気にいったらしい。

「確かに。なんで今回こんなことをしようと思ったの?」

 僕は聞きたかったことを聞いてみた。

「ちょっとやってみたかったんですよ。ほら、ピンと来たんです。それに芸能人みたいじゃないですか」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る