第10話

 僕らは雑貨屋の中に入った。

 大きな建物で八階あった。

 お面は店の前ですぐに見つかった。

「これいいじゃないですか」

 加奈が手に取ったのはかわいい犬のキャラクターのお面だった。

 確かに無難でかわいいし、よさそうだ。

「まぁ大事なのは体だしね」

「そうですね」

 店内を見て回り、背景を隠せそうなシートもすぐに見つかった。

 大きなブルーのシートがあり、それを手に取る。

「とりあえずこれ買って戻る?」

「そうですね」

 僕はレジでブルーのシートとお面を買った。

 袋に入れてもらいまた学校までの道を歩いていく。

 並木道の木々は風に揺れて音がしていた。

 

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