第2話

「シープ……さんも義体化してるんですか?」

「シープで良いわよキャット。ええ、少しばかり一応ね」

「どこを?」

「それはまだ、秘密でしょう?」

 くすくす笑ったシープは傍らにホースを置かず、自分で入れた紅茶を嗜みながらやっぱりディンブラは良いわね、なんて言っている。ちなみにスコーンとプチケーキもあったが、それも自分で持ってきていた。いつの間にどうやって。自分の前に置かれたカップに口をつける。まだ熱いから、飲んだふりだけしておいた。猫舌、というやつだ。キャットらしいと言えばらしい。それにしても時間感覚の分からない中でアフタヌーンティーと言うことは、今は昼下がりなのだろうか。連れてこられたのが夜中の二時頃だったから、それにはまだちょっと早いと思うんだが。日付変更線を逆走でもしているんだろうか、なんて考えて、俺はプチケーキに手を出そうとする。デコラティブでミニチュアなそれはかわいらしくて、なんだか食べるのがもったいないぐらいだった。代わりの下段のサンドイッチを取ることにする。きゅうりしか入ってない。そう言えば英国貴族はアフタヌーンティーで空腹をごまかすために薄いサンドイッチをつまみ、『これで十分』と見栄を張る、と本に書いていたような気がする。その割にスコーンがどっさりあったので、本当に軽食のつもりで持ってきたんだろうけれど。

「で? 具体的にどういう事件なんだよ」

 ドッグがモンキーをベッドに叩きこんできた後で、そう尋ねる。

「ラインハルト・ルートヴィッヒ・フォン・フォーグラー財閥会長が会合の間家を留守にしていたところ、そこに強盗団が押し入り、中世の城をそのままにしてある自宅に立てこもった。幸いメイドたちは解放されたが、アンネ・コルンブルーメ・フォン・フォーグラー令嬢が交渉材料として今も監禁中。連中の要求は株と現金と逃げる際のアシの手配」

「フォーグラー財閥に令嬢がいたなんて初耳だぜ?」

「私もよ。どうやら良くないルートで仕入れた娘で、公表はしていなかったんじゃないかっていう話ね。あるいは隠し子か。どっちにしろ後ろめたいところのある娘だから、表立った介入はできない。だからこそ依頼が来たんでしょう」

 コンバットスーツが暑いのか胸をパタパタ言わせる、その姿にちょっとドキッとする。分かりやすく色香を感じてしまうと言うか。結局俺も『ナンバーズ』か、とちょっと自嘲してしまう。綺麗な人は好きだ、そりゃあ。

「で? その恰好ってことはお前もついてくるのか、シープ?」

「恩は売っておきたくてね。形だけの指揮官として。現場はあなたたちに任せるわ、ドッグ、キャット。そしてモンキー」

「あいつもかよ」

 うげ、と言う顔をするドッグ。嫌ってる割に面倒見は良いんだから謎の人だ、この人も。と言うか。

「俺ここにきてまだ二時間も経ってないんですけれど」

「あらそうね。じゃあドナウ川をのぼるまで銃の稽古をしていてちょうだい。任せたわよ、ドッグ」

「任されたぜ、シープ。キャット、さっさと飲んじまえ。猫舌なら氷入れてやるから」

「だ、大丈夫です」

「あと溜口で良いぜ。私らもそう上品じゃねーからな。そういうのはシープやモンキーの範疇だ」

「はあ……」

 熱いのを我慢して一気に紅茶を飲み込む。

 確かにおいしいけれど、できれば次は味わえる温度で飲みたかった。

 スコーンも渡されたけど食い方がわからず手の中でもてあそんでしまうと、こうよ、とシープが横に割ったそれにクリームとジャムを付ける。ぎこちなく真似てみると、中々おいしかった。甘いものに慣れていないせいか胸やけを起こしそうだったけれど、それは半分残っていたプレーンの方で堪える。本来は紅茶で流し込むところだったんだろう。プチケーキはこの分だともっと甘そうだから遠慮して立ち上がると、ドッグが俺の背中をぺしんと叩いてけらけら笑う。

「そう緊張するねえよ、基本は目標をセンターに入れて撃つ! だけだからな」

「……そういえばドッグ、日本語上手いね」

「日本のアニメが大好きでな。ボイスアクターの本来の声を楽しみたくて勉強しまくった」

「無駄すぎる努力……」

「ま、でもおかげで機動課配属になれたんだから良かったってもんだよ。くははっ」

 機動課?

 尋ねるまでもなく練習場についてしまい、俺はベレッタの銃弾を渡される。安全装置はこれ、弾倉はこうやって外す、と丁寧にドッグは教えてくれた。それが俺を死なせないためであることが分かったから。俺はおとなしくそれを聞いていた。この人もシープもモンキーも、おそらくホースも、きっと悪い人じゃない。良い悪いの基準も曖昧な試験管ベビーの俺が言えたことじゃないけど、多分そうなんだろう。

 訓練は動かない的から始まって、だんだんそれが人影に似せたものになっていった。それでも躊躇なく撃つ俺に、次に課せられた課題はクレー射撃だった。普通こういうのはライフルでやるんじゃないだろうかと、機械的に打ち出されてくるクレーを打ち落としていく。ほ、と声が響いたのはスピーカーからだ。操作をしているドッグは別室でこちらを見ている。

『中々筋が良いじゃねーか。じゃあちょっとだけ難易度上げるぞ』

 ちょっとだけってどんだけだろう。思いながらやはり無機質に打ち出されてくるクレーを落としていくと、どこか形の違ったものが飛んできて、思わず手を止める。

『オーケーな判断だぜ、キャット』

「はあ……」

『今のは小麦粉が入ってた。ま、いわゆる粉塵爆発を誘発していたってことだな、撃ってたら部屋中煙幕になるところだったぜ。そんな中でCQCくらって慌てて銃を抜いたらドカン、ってところだ。CQCは分かるか?』

「Close Quarters Battle……近接戦闘の事だったと思う」

『ふはっお前頭いいな。これから混ぜる頻度を多くしていくから自分の判断で撃つかどうかは決めろ。ま、一回ぐらい死にかけてみるのも経験だ、がんばれよー若人』

「そんな理由で死にかけたくない……」

 俺は一発一発のクレーを見分けながら、それでも一撃も漏らさず落としていく。

「キャットの調子はどう? ドッグ」

「おう、良い筋してるぜー。判断力もある。少しでも異常を感じたらそれを避けるって辺り、実に猫らしい」

「あの子は人身売買オークションで買った子でね、元は性奴隷用だったようよ。生殖能力が確認されたからって格安で売買されていたのを、掻っ攫って来たの。さっきの男から」

「へぇん。相変わらず安物買いの銭失いしてんなあ、お前は」

「安くもないんでしょう?」

「ああ、むしろ儲けもんだ。性奴隷ってのは他人の感情を読み取って反応するもんなんだろ? 機械相手にこれなら感情のある銃なんて簡単に避けられるだろうさ」

「それじゃあ私は眠るから、時間になったら起こしてね」

「はいはい、『スリープ』様。キャット、今度からは左手使え。お前利き手は?」

『両利き』

「じゃあ問題もねーな。ちょっと通常射撃にしてからまた小麦粉混ぜるぜー」

『了解』


 さすがに腕が張って疲れた感じにはなるが、ただ飯食らいにならない様にする為にはこのぐらいやって当然なのだろう。思いながら突っ張った手をぐにぐに揉み解していると、いつの間にか起きていたモンキーに貸してみな、といわれる。まだパジャマ姿にナイトキャップ付きなのは一見間抜けだが、目は覚めているらしい。だったら着替えてくればよかったのに、と思うが、着替えも一回で終わらせたいんだろう。さっきドッグもコンバットスーツに着替えていたし。ちなみに俺の分はサイズがない。立体裁断された女物と、手足の長いモンキー用じゃ、どうしても私服――とはいえ一応ミリタリージャケットだ――にならざるを得ないだろう。ドッグがサイズを測っていたのがテーブルにメモとして置かれている。

 モンキーのマッサージは的確にツボをついていて圧もあり、気持ちよかった。ほ、っとすると、まだ安心には早いぜえ、とくすくす笑われる。本番があるんだからな。そう言えばそうだった。コルンブルーメの君。英名ではコーンフラワーで、サファイアの最上級の青がコーンフラワーブルーと言うのだったっけ。青い目なのかな、なんて適当に考えていると、痛いところをぐにっと押される。

「いてっ」

「あーこの辺こってるな。手錠の名残だ。よく解しとくからなー」

 確かに施設の外に出るときは当たり前のように手錠と足枷付きだったけれど、固まってるほどだとは思っていなかった。俺も大概変に慣らされてたんだなあと思うと、少しは人生を恨みたくもなる。でもここにたどり着けたのは僥倖だったのかもな、なんて。

 両手を解されると嘘みたいに軽くなった。おお、と思いながらも地味にずっと心配だったことを尋ねる。

「この潜水艦、誰が運転してんですか」

「ああ、人工AIだよ。他国の潜水艦も岩礁も避けてくれる優れものだ。俺たちが作ったAIの中では最高傑作だな」

「たち、って」

「おやまだお聞きでなかったかい? 機動課のこと」

 機動課。正式名称警視庁保安義体化部隊。ペグ化された刑事を中心に運営されていたが、一度大解体を受け現在はいわゆる二代目。

「初代機動課――なんですか? 皆さん」

「溜口でいーよ、キャット。そ、俺もホースもシープもドッグも、左遷された元機動課員さ。いやー、お上に逆らうとろくなことがないよねえ、くははっ」

「……最年少刑事の配属、って一時期話題になってたけど」

「ああ、あいつもいい年だろうねぇもう。実名公表はされてなかったけど、あいつも下手したらオークションにかけられて良いようなスペックしてたからなあ。まあそこまで仕上げたのも俺やシープ達だったけど」

「シープそんなこともできるのか……」

「頭脳労働も結構外されたからねえ、初代からは。俺やシープ、ハーブ博士に御笠博士姉弟……言っても解んないか。まあ結構大規模な解体で、ほとんど解散みたいなもんだったよ。ま、俺は頸木が外れて丁度良いぐらいだったけれどね」

 頸木。

 今の俺もそんな状態で良いんだろうか。思いながら手をぐーぱーしていると、ドッグのメモを机から拾い上げたモンキーがふむ、と言う。

「成長期だろうからな。一まわり大きいスーツオーダーしとくよ」

「ありがとうございます」

「溜口で良いって」

 くひひっと笑った彼は、どこかドッグと似た笑顔をしていた。

 一緒に暮らしていると似てくるっていうけれど、そう言うことなんだろうか。

 第一次機動課解体が約五年前。

 それからずっと気兼ねなく暮らしていたのだとしたら、この二人の絆ってのは結構強いのかもしれない。

 もちろん、ホースとシープもだけれど。

 ――俺は本当に、ここにいても良いんだろうか。

 欠陥品の性奴隷なんてものが、彼らの隙間に入り込んでいいものなのだろうか。

 思いながら艦はドナウ川を上り、とある静かな川縁の城にたどり着く――。


 四人で潜水艦を出ると、久しぶりの陽光に目が眩んだ。と、そんな感慨にふける間もなく尻をつつかれて早く出ろとドッグに言われる。シープ、俺、ドッグ、モンキーの順番に潜水艦を出ると、自動的に扉が閉まった。AIとやらの自己判断だろう。鍵がかかるがちゃんと言う音。そして視線を巡らすと、壮年の男が立って俺たちを見ていた。後ろには長いリムジンと、従僕と思しき青年が顔を青くしている。

 フォーグラー卿とやらだろう。俺たちが近付くと、彼は膝を折ってシープに跪いた。

「お待ちしておりました、シープさん、どうか、どうか娘を助けてください! 城にはいくら傷がついても穴が開いてもかまいません。どうか、どうか!」

「ご安心ください卿、私たちはプロです。依頼されたことは完遂するまで――今回潜入するチームはこちらです。ドッグ、モンキー、トムキャット。それぞれ信頼のおける仲間たちですわ」

 にっこり笑うシープの顔のなんと悪いことか。多分懸賞金が段違いだからというのもあるのだろうが、この人は危機という状況を好いてでもいるのかと思えるほどだ。だが笑顔は人を勇気づけることを知っている顔でもある。シープなりの社交術で、慰めなのだろう。男――フォーグラー卿の方も、涙をぼろぼろ流しながら俺たちを祈るように見ている。五・六時間射撃訓練を受けただけの俺もプロとして数えられていいのだろうか、思いながらも卿を見るとそれは言い出せなかった。俺たちを見る目はまるで救世主に対するそれだ。よっぽど娘が心配なんだろう。それほど愛されている娘なんだろう。いったいどんな子なのかなと、ちょっとだけ興味が出る。『愛される』ように作られている俺たちとは違って、きっと可愛い子なんだろう。可愛くなくても、可愛い我が子なんだろう。いいな、と思う。そう言う親がいるって。

「お嬢様が仰ったんです、人質なら自分一人で十分だと。そうして私たちを逃がして下さって……」

 口をエプロンで押さえながら、メイドたちが泣きながら状況を話す。嗚咽交じりだが、言葉は聞き取れた。一塊になっているメイドたちは十人と言ったところだろうか。はて。

「執事さんは雇っていないんですか?」

「執事のシュタイン氏も捕まっているそうよ。上級使用人ともなると扱いが違うわね」

 言いながらシープは簡易テーブルに城の見取り図を広げていく。ぱっと見侵入できそうなのは排水溝からだった。だが向こうもそれは織り込み済みだろう、トラップは油断できない。だが虎穴に入らずんば虎子を得ず、と言う言葉もある。モンキーとドッグにちらりと目配せしたシープに、二人はこくりと頷く。モンキーのコンバットスーツは意外と似合っていた。だが上半身は空いている。そのまま腰に袖を巻き付けているのは、彼のペグを使いやすいようにだろう。配られたのは暗視スコープ、ガスマスク。ちょっと大きいそれを、ドッグが後ろからベルトをぎゅぅっと引っ張って調整してくれる。ありがたいけど髪を噛んでちょっと痛かった。いてててて。

 そして絶縁体であるゴムのスーツを着た俺たちは、みつあみにした髪を首に巻き付けたモンキーを先頭に、銃が水に浸からないように肘を上げながら、城の排水溝に入っていった。


「――ストップ」

 トランシーバー越しに響いたモンキーの声に、その後ろをついて言っていた俺とドッグは止まる。

「赤外線センサー付きの爆薬が横に無数張り巡らされてる……解除するより壊した方が早いな、こいつは」

 壊す?

 つい、っと素手だったモンキーの指から何かが伸びて、十指からひうんひうんひうんと音を立てて伸びていく。するとぽちゃぽちゃっと音を立てて、壁から何かが水に落ちていくのがわかった。ひひっと笑ったドッグが振り向いて、俺を見る。

「あいつは義体化――ペグ化されてるのが腕力と握力でな。今みたいにワイヤーを巻き付けて対象を捕獲することもあれば殺すこともできる。便利だろ? 私はこー言う臭い場所じゃなんにも出来ねーからな。結構重宝するぜ」

「はい余計なおしゃべりしないで行くぞー」

「へいへい」

 暗視スコープに写されていた赤い線はことごとく無くなっていた。壁を見るとほぼすれすれで切り落とされている起爆装置が解る。本当にこの人たちと並んでていいのかと、不安になった。俺は足を引っ張るだけなんじゃないか、なんて。

 やがて階段が見えて俺たちはスーツを脱ぐ。ここからは地上戦だ。すん、と鼻を鳴らしたドッグがうげっとまだ排水溝の名残で利きにくい鼻で上の階の様子を探る。

「やっぱり排水溝には注意してるな、上に三人、体臭からして男。このすぐ上と、南と北に一人ずつ。どうする? モンキー」

「まあ、一人一殺で良いんじゃないかね。ドッグ、上のを片付けてくれ」

「りょーかい」

 と、ドッグが背中から取り出したのは――

 ロケットランチャーだった。

 ちょっと待て。

「まさか天井ごとぶっ飛ばす気ッ」

「なのさ!」

 ドォンと轟音がして、確かに一人の意識が途切れたのが俺にもわかる。そして近付いてくるのは二人分の足音。ああもうめちゃくちゃだ、思いながら白く煙った中、俺は思わずという様子で近付いてきた男の胸を撃つ。俺の能力で一応人のいる場所は解るのだ。だからこそのクリーンヒットに、モンキーはお上手、と呟いてぎしっと指を引いた。ぼとんと落ちる音がしたが、何が落ちたのかはあまり考えないようにしよう。とりあえず城内に潜入は成功。人がいるとしたら玄関か、人質のいる場所か、会議の出来るようになっているだろう場所――食堂辺りだろう。

 まず向かったのは玄関だった。何事かと浮足立っているところに手榴弾を投げて一撃。これで出口もふさいだようなもん。連中がどこに身を潜めているか――まずは集まろうとするだろうから食堂へ、と向かう寸前、俺はドッグに肩を掴まれた。

「お前は人質の救出」

「え」

「見取り図で令嬢の部屋は見ただろ? 向こうに行け。主力は私たちが任された。頼んだぜ、トムキャット」

 スコープ越しでもわかるウィンクに、戦力外通告されたのかと思う。だが確かに人質救出も立派な任務だ。思いながら地図を思い出し、ご令嬢の部屋に向かう。鍵を壊そうとしたところで、妙なことに気づいた。

 中にいる二人の様子が、おかしい。

「やめて! 嫌! シュタイン、どうしてッ」

「何もかも策を立てたのが私だからですよお嬢様。否、薄汚い性奴隷が。お前がここで死ねば当主の財産は私のものになるんだ! 武装隊は連絡がつかない、こうなったらお前だけでも殺しておかなきゃ」

 ぱんっと俺は鍵穴を撃つ。サイレンサー付きだったからそれほど音はしない。だが中の二人は気づいたようで、誰だ、と鋭い声が飛ばされてくるのに、開いたドアから閃光弾を投げ入れた。パッと光ったそれに、俺はスコープ越し、壮年男性の両肩を撃つ。そしてご令嬢と思しき細い影を背中に匿った。

「モンキー、ドッグ、状況終了」

「ほいよ、こっちも同上。招き入れたのは執事だって話だが――」

「両肩撃って動けなくしてある。ご令嬢も無事」

「よっしゃ、後で撫でてやるぜ、キャット」

『アンネ! アンネ、無事なのか!?』

「お父様!?」

 無線から漏れ聞こえた声に反応したその顔を見ると――

「……ハナ?」

「え、」

「ナンバー87」

「なんでその名前をッ」

 驚いたというよりは怯えた彼女の真っ青な目に、俺はマスクとスコープを乱暴に引き剥がした。

「……ハチロー?」

 五年ぶりに合う、『ナンバーズ』仲間だった。

 相変わらずのきらきらした青の目は、ぽかん、と開いていた。

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