第109話 海の洞窟2

海の中は別世界だった。青の世界に綺麗な珊瑚や色とりどりの魚が泳ぐ。


水中スクーターで下降を続けると、海の底にぽっかりと穴が空いていた。


「ここが『海の洞窟』の入口の様だな」

「間違いないワン」


呼吸器を着けても会話が可能になっているので、海の中でも会話が出来る。


水中スクーターに捕まって、『海の洞窟』に入って行く俺。後ろからついてくるクロド。


『海の洞窟』の中も海中になっていて、そのまま水中スクーターで進む。

そして、空間把握で1階層目を確認すると、広大な迷路が広がっていた。


これは空間把握していても、次の階層に進むのが面倒だ。


そして、この階層に出現するモンスターはマーマンだった。空間把握でモンスターのいる場所とその名前は分かるのだが、姿が見える訳ではないので、どんな奴なのかは、分からないが、泳ぐ速度はかなり速い。


なので、一番近くにいるマーマンを取り敢えず封印しておいた。


また、冒険者もこの階層にはある程度いた。

4~5人程度のパーティーで活動している様だ。


更に人魚がいた。


人魚はモンスターなのか、人種なのかは不明だ。マーマンと違って数は冒険者より少ない。1~2体で活動していて、人魚も泳ぐ速度は速い。


空間把握した内容を確認しながら進んでいく。


「前方にモンスターがいるワン」


「ああ、知ってるよ。封印してる奴だ。姿を見ておきたかったので、殺さないで固めておいたんだ。」


「成る程、それで浮遊している様な動きなんだワン」


マーマン、その名前から半魚人のイメージでいたが、その通りの姿だった。魚を人型にしたモンスター。2本の手に2本の足があるが、鱗に覆われていて、顔は魚そのもの。

泳ぐのは速そうだ。先端が3つに別れた槍を持っていた。


魚人と違って、人間っぽい感じは全くしないので、殺すのに抵抗が無い。


取り敢えず目の前に浮遊している、封印したマーマンの脳を収納して、息の根を止めた。


そして、亜空間に収納した。


その後、この階層にいるマーマンで、冒険者や人魚と戦闘中らしい者を除いて、脳収納で瞬殺し、亜空間に収納した。


脳収納で瞬殺した瞬間レベルアップしていたので、収納に問題はなかった。


因みに、レベルアップ後のステータスは下記の様になっていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


名前:ユウマ

種族:人族 (転生者)

年齢:18才

性別:男

レベル:41

空間魔法 LV9

├ 空間収納(極)Up

├ 空間把握(大)

├ 封印

├ 亜空間作成

├ 空間移動(遠)

└ 空間削除 New


【空間収納(極)】

1kmの範囲内にある物を収納出来る。収納した物を1kmの範囲に展開する事が出来る。

亜空間内の時間は動かない。

収納する量は無制限。


【空間削除】

任意の空間を削除出来る。削除した空間に存在したモノは消滅する。


え? 空間削除って怖いよ、これ何?

消滅するって……。

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