第80話 その後の都市
都市を出た俺はクロドに乗って、生まれ故郷を目指した。
ところでレベルアップしたが、ステータスの確認をしてなかったので、クロドに乗りながらステータスの確認をする。
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名前:ユウマ
種族:人族 (転生者)
年齢:18才
性別:男
レベル:37
空間魔法 LV8
├ 空間収納(大)Up
├ 空間把握(大)
├ 封印
├ 亜空間作成
└ 空間移動(遠)Up
【空間収納(大)】
一辺1kmの立方体の亜空間に、1kmの範囲内にある物を収納出来る。
収納した物を展開する事が出来る。
亜空間内の時間は動かない。
【空間移動(遠)】
現在自分がいるエリアとその隣接するエリアに移動出来る。
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おお!収納出来る容量が増えたのと、移動する距離が増えたんだな。
なんて確認しながらクロドの背に乗って揺られているのだった。
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一方ユウマが出た後の都市では……。
「ねぇ、オーク串の値段上がってない? 高いんですけどー。もっとまけてよー」
『風月の戦乙女』のカエデが串焼きの屋台でごねていた。
「しょうが無いんだよ。オーク肉の値段が上がってなぁ。これ以上下げると原価割れしちまう」
屋台のオヤジは両手を広げて、処置無しのポーズをとる。
「ええええ! またユウマに大量納品して貰おうよ」
『風月の戦乙女』のマナミが言うと。
「ユウマくんはこの都市を出たらしいよ」
『風月の戦乙女』リーダーのカノンが答えた。
「えええええ! 本当? クロちゃんをモフモフ出来ないのねぇ!」
『風月の戦乙女』のミウが悲しそうな顔をしていた。
「ちょっと待ってよぉ! 肉は分かったわ。確かにユウマくんの大量納品と、お助けが無くなったから納品が減って値段が上がったんでしょ! でもこの野菜スープまで値段が上がってるのは、どう言う事よぉ!」
『風月の戦乙女』のワカナが、屋台のオヤジに食って掛かる。
「そんなに責めるなよ。野菜も値段が上がってるんだ。と言うより、その他の材料や調味料もことごとく値段が上がってるんだよ。何とかして欲しいのは、こっちの方さ」
オヤジも必死だ。
「盗賊ね」
冒険者アヤカが後ろから現れた。
「噂の『黒の群盗』って言う奴らかしら?」
カノンがアヤカに聞いた。
「そう、商会の馬車がかなり襲われてるらしいわ、冒険者ギルドで依頼が出てるけど、討伐出来ないみたい」
「マジ? ヤバいじゃん」
「上位の冒険者パーティー達と騎士団が合同で討伐をするみたいよ」
「そっかぁ。ところで騎士団と言えば、例の本の最新作読んだ?」
「え! カノン持ってるの? 何処に行っても売り切れなのよ!!」
「ふふふ、じゃじゃじゃーん!」
カノンはBL本『禁断の騎士団2』をアヤカに見せびらかす。
「あああああ! 貸して貸して!」
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