第24話 空間移動を覚えた

俺はブラッグドッグのクロドに乗って、冒険者ギルドに向かっている。


数人の女性冒険者に囲まれて賑やかだ。


今まで女性とお付き合いをした事無いし、そんな時間的余裕とお金と機会も無かったから、当たり前なんだけど、どう対応して良いか分からず、ただ笑ってるだけだ。


こんな事無かったので、鼻の下がのびてるのは自覚している。


そして、遠くで男性冒険者はジト目で見てるのが気になってます。


ダンジョン『魔獣の窟』では、地下19階まで行ったが、各階で狩りまくったのでレベルが結構上がった。


どんな感じになったかと言うと。


名前:ユウマ

種族:人族 (転生者)

年齢:18才

性別:男

レベル:26

空間魔法 LV6

├ 空間収納(中)Up

├ 空間把握(中)

├ 封印

├ 亜空間作成

└ 空間移動(短)New


レベルが25になった時に、空間魔法のLVが6に上がり、空間収納が中にアップして、空間移動(短)を新たに覚えた。


【空間収納(中)】

1000立方メートルの亜空間に、10mの範囲内にある物を収納出来る。

収納した物を展開する事が出来る。

亜空間内の時間は動かない。


【空間移動(短)】

5mの範囲内の任意の場所に物を移動する事が出来る。


空間収納の容量が増えたので、今回狩ったモンスターは全て収納出来ている。


しかも、空間魔法で解体した後で収納しているので、割と余裕だ。


空間移動は縮地と言うか、短距離のワープだね。物と記載されてるけど、生物も移動出来て、自分とそれ以外も移動出来るので、クロドも一緒に移動出来た事から狩りに重宝した。


俺はクロドから降りて、俺達は冒険者ギルドの中に入った。


クロドも女性冒険者も一緒だ。


受付にはメイとヤヨイが入っていた。


メイの列の方が並んでいる人数が少なかったが、メイには何だか嫌われてる気がするので、ヤヨイの列に並んだ。


俺の前後に並んだ女性冒険者達と、ワイワイ話をしてるので、暇を持て余す事も無いだろう。


「ちょっとぉ!ユウマ!こっちに並びなさいよぉ!」


メイが俺を見つけて急に大声を出した。


「いやヤヨイさんの列に並んでいるから、大丈夫ですよ。ねぇアヤカさん」


隣のアヤカさんに同意を求めてみた。


「そうよぉ。私達はヤヨイに報告するのよ」


メイは怖い顔をして、受付のカウンターから出て来ると、俺に駆け寄り腕を掴んだ。


俺と一緒に居た女性冒険者達が訝しげにメイを見ている。


「良いからこっちに来なさい。Eランクのペーペーの癖に口答えしないの!あんたの担当は私がするわ」


「えー、ヤヨイさんに担当を代わって欲しいなぁ」


腕を引っ張られながらメイのカウンターに連れて来られた。


クロドも黙ってついてくる。


「すいません。すいません」


俺はメイの前に並んでた冒険者達に、謝りながらカウンター前に来た。


横入りする形になっちゃったからな。


「あんたねぇ、ペーペーは黙って言われた通りにしなさい。で、何の報告なの?」


「依頼は受けてないので、買取だけです」


「そう、ここに出して!」


「いや、このカウンターには置けない量ですけど」


「はぁ?Eランクの癖にぃ!」


「はい・・・」


「じゃあ、裏の解体所に置いてきて、報告は私に回す様におやっさんに言ってね」


「はぁ」


「ユウマくーん、またねぇ!」

女性冒険者のお姉さん達が手を振ってくれたので、俺も手を振り返す。


俺はクロドと一緒にギルドの裏に向かった。

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