勇者に封印されてしまった魔王の娘が、母親である魔王代理の寵愛を受けながら、魔王が残した立派なお城の中で、自由奔放に楽しんで過ごすというお話です。
非常にライトかつ緩やかなファンタジーコメディで、年齢の割には幼く見えてしまう魔王の娘・クローチェの可愛さを、母親である魔王代理と一緒に、ひたすら堪能するという、まったく肩の凝らない構成です。
母親が管理する魔王の城には、大勢の配下となる魔物が存在するのですが、一人残らず可愛いクローチェの大ファンであり、我がまま気ままに振る舞うクローチェの無茶振りに嫌な顔をせず、なんとか頑張って応えるという、ここにコメディらしい楽しさが感じられます。
そしてお話が進めば、父親である魔王を封印した勇者が登場し、クローチェと対峙する事になるのですが、ここでも良い感じのスラップスティックな展開が発生し、微笑ましくも楽しめた次第です。
ライトかつソフト、さっくり楽しく、可愛くて微笑ましい、軽い息抜きに読むとにっこり出来る、そんなお話でした。