勇者の恋心
リザシオンは仲間の治癒魔法で無事回復した。リザシオンはベッドでぼんやり窓から見える景色を見ていた。
そんな時、空を飛んでいたカラスが窓の縁に降り立ち、くちばしにくわえていた手紙をリザシオンの布団の上に落とすと飛び去った。
「・・・手紙?」
開くとゆらゆらと文字が浮かび上がる。
『勇者リザシオン殿
娘を嫁に欲しければ私を倒しなさい
魔王代理』
ただ、それだけが書いてあった。読み終わると手紙は黒い羽となり、風に吹かれて跡形もなく消えてしまった。
リザシオンはだんだんと顔が熱くなった。
「・・・う、嘘だろ。なんで魔王代理がっ・・・なんで、クローチェが好きだって」
リザシオンはパニックになり、頭を抱えた。
魔王城の一室。
水晶玉に映る映像は、つい先ほど、勇者とクローチェが戦闘していた映像だ。
勇者リザシオンの顔がハッキリと映っていた。
魔王代理はススッと水晶玉を指先で触れる。
「ふふふ・・・私の可愛い可愛い娘に恋をするとはね。勇者リザシオン・・・クローチェを嫁にしたいなら私より強くないとねぇ?」
魔王代理は立ち上がる。
愛しい娘、クローチェが待つ部屋へと魔王代理は向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます