演出
舞監会
さて、舞台監督に決まったわけだけど、その初仕事、舞監会は衝撃の連続だった。
「えー、B組の舞台監督が三浦花さんに決まってこれで全クラス出そろったということで、正式な舞監会をすることができます。一応各クラスもう一度自己紹介お願いします。」
[衝撃その一]B組以外のメンバーはとっくに決まっていて、自己紹介まですんでいた。
各クラスの自己紹介が終ったが、司会のメガネ君はどうやらクラスの舞台監督とは違うらしい。
「あと、俺は総監督、C組の入江だ。俺以外にも舞監会の幹部として演劇部元部長の日向と俺の秘書マイちゃんも参加する。」
「私はあんたの秘書じゃないし、下の名前で呼ばないで。ちゃんと小阪さんって呼んで。」
「…ごめん」
[衝撃その二]まえに教室をのぞいてたのは舞監会の総監督。
[衝撃その三]隣のクラスにいるはずなのに全然知らない
[衝撃その四]すごい変人。てか、総監督っていう呼び名何?中二病??
「まあ、あとはたまにしか来ないと思うけど、生徒会顧問団の南先生と塩谷先生もメンバーに入ってるのでよろしく」
なるほど。まあ、キャラは濃そうだけど、ここに来さえすれば、渉外的な仕事はほとんどできそうな感じがする。どっちかというと問題はクラスか…。
「で。まあ、現状としては全クラス舞監が出そろって、脚本選びをスタートしたもしくはしようというところ。クラスによって演出は未定のところもいくつかある。そんな感じだ。まず演出に関してアドバイスするとしたら、とにかくちゃんと舞監とコミュニケーションの取れるやつを選べ。それに尽きる。それさえ満たせばだれでもいい。脚本選びについては、日向から頼む」
「はい。長くなりますが、聞いてください。」
ほんとに長かった。なんなんだ。
「ハナ、おつかれ」
「アユミー、なんかもういろいろ衝撃だったよ。特に総監督さん。」
「あはは、彼ねー、私に言われるのもどうかと思うけど、変人だよねー」
「けど、アユミいてよかったー」
「ハナちゃん、よろしく、D組の小阪麻衣です。」
秘書さんだ。かわいい。
「三浦さんほんと、よく引き受けたよねー。会長がセラで副会長がハチでしょ」
そういってきたのは去年の2Dの会長の相馬くん
「まあ、出来心っていうか…。けど、ハチくんなんか結構有能じゃない?去年も副会長してたし。」
「あーあいつ?まあ冷静なときはいいんだけどねー。ときどき頭に血が上っちゃうから気を付けた方がいいよ」
身も蓋もないことを。
「ソーマ君、ハナちゃんを不安にさせるようなこと言わないの!」
「なこと言ったって、現状一番やばいっしょ、メンツ的にも」
「な!ばか!そんなことないからね、ハナちゃん!」
「ソーマくん、それ、どういうこと?」
「鬼龍院と市川っているでしょ?あいつら、入江の目の敵っていうか、そーとー仲悪いから重役につけちゃダメだぞ。まあ、それだけなんだけどな」
なんだ、そんなことか。
「小阪―教室、帰るぞー」
「ほんとにもう!ハナちゃん、なんかあったらいつでも相談乗るからね!」
ちょっと待ってよー、と追いかけてく。仲いいなあ。
「まあ、麻衣も言ってたけどこういうのは横のつながりとか、結構大事だから、なんかあったら相談して!私もする。」
「アユミ、、、ありがとう」
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