進展

次の日。


久しぶりに味わう何とも言えない頭痛と葛藤しながら学校に向かった。


「さくら~~だいじょうぶだった~~?ちゅーした~?」


「してないよ!連絡先交換したくらい。」


その後、食事に誘われたことを伝えると、うらやましい!といいながらも

誘いにのったほうが良いと勧められた。


確かに、悪い人ではなかった。お礼がてら行ってみようかな。


綾美にも息抜きにいいんじゃないと背中を押されたということもあり、

数日後、食事に行くことにした。


「お待たせ!待った?」


「ううん。」


彼は、ばっちりとスーツを身にまとい、前回とは雰囲気が異なり、

しっかり社長の姿だった。


彼の予約してくれていたレストランでの時間はあっという間だった。

楽しい会話も、美味しい食事もあまり覚えていない。


さくらは念のための準備はしていたが、そのような誘いはなく、

タクシーで家まで送ってくれた。


家に着くと、すぐに彼からのメッセージが届いた。


「今日は、ありがとう。今日のさくらちゃん綺麗だった。また、誘うね。」


さくらは、また、携帯を握りしめ、眠りについた。



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