第24話 予想と現実

ハラケンは何故いきなり目覚めたのか!?

それは光の話していたアトラクションのせいである。実はハラケンは、このアトラクションに全てをかけていた。何故なら二人きりになれて、密着できてしかも絶叫マシーン。

まさに恋が発展するには持ってこいな企画。

ハラケンはどうにか光と二人きりになり

想いを伝えようと考えていた。

(寝てる場合ではない!ここで二人きりになれなければ何処でなる!)そう思うハラケン。


「ハラケン!もう大丈夫なの??」

いきなり立ち上がるハラケンを、光は心配する。

「ああ。そんな事より早く行こうか。

スプラッシュネズミーに♪」

ハラケンの想いは強かった…

そして、皆でスプラッシュネズミーへ!


(スプラッシュネズミー)

このアトラクションが吉とでるか凶と出るか…そして到着する。


「じゃあ、グーパーしようか?」

光はまた提案する。今度こそ。今度こそ

二人をくっ付ける!心の中で誓うのだった。

そして魂のバディ決めが始まる…


「グーっパー!!」

光は当然グー。黒崎はパー。

肝心なハラケンは!?ハラケンは出す瞬間に

学校での光との会話を思い出していた。


(ハラケンはバカだからグーばっかり出すのよね!じゃんけんしても絶対負けないわよ笑。)

と光に言われた事があった。


(ん?なら光には俺が何を出すのか分かるのか?光は当然俺を嫌がってるから、パーを出すんじゃないか?)

ハラケンの脳裏をよぎる。

そしてハラケンの出した答えはパー!!

光は驚愕きょうがくする。


(ハラケン?ざけんなよ!何でグー出さないんだよ!姫さえグーを出さなければ仕切り直しだから大丈夫…)

姫の出したのはグー…


「あはは!また光一緒だね♪」

「…うん。そうだね!楽しもう…」

姫と乗れるのは凄い嬉しいけどやっぱり、

姫を喜ばせたい光。

そして落ち込むハラケン。


「黒崎…また一緒だなぁ…。」

「なんで落ち込んでんだよ!!二人で楽しもうよ♪」

落ち込んでるハラケンを励ます黒崎。

何分か待つと順番が回ってくる。


「次のお客様!丸太の船にお乗り下さい♪」

姫と光が乗車する。水の上を流れるように

どんどん進んで行く…


「光っ!怖~いっ!」

「大丈夫大丈夫!ウチに掴まって?」

二人は力いっぱいくっつく。

そして、大きな滝からのスライダーー!!


「いやぁ~~~!」

二人の楽しいそうな悲鳴はテーマパーク内に

響き渡る。本当に楽しそうだ!


「おいおい!すげえ楽しそうだなぁ…」

本当は光とくっついて、イチャイチャ出来ると思い込んでいたからショックを隠しきれない。


「まぁ。良いだろう?たまには男二人でも笑。」

黒崎も嫌だが我慢して乗るしかない…


「次のお客様。お乗り下さいませ♪」

また男二人でアトラクションを楽しむ事に。

船は水で結構揺れるので不安定。


「黒崎…うぷっ…黒崎ィーーッ!」

「どうしたんだよ!デカい声出して?」

凄い声を上げながら抱きついて来る。


「俺…絶叫マシーンが…苦手みたい…。」

「えっ!?マジかよ?今更??」

もう船は動き始めていたので下りる事は

不可能に。容赦ようしゃなく揺れる

丸太船。たまに機械のワニが出て来たりして

いちいちハラケンは驚きまくるのです。


「いゃああああっ!!助けてぇっ!うわぁっ!」

叫びまくられながはどんどん上に上がって行く…

そうなのです。一番のアトラクション、

凄い高い滝ノ上からの真っ逆さまに落ちる。

姫達も絶叫していたあのスライダーです。

黒崎もハラケンのせいでヘトヘト。

ハラケンの精神もそろそろ限界…耐えられるのか?


「黒崎…次のは耐えられるかわからない。もしものときは頼む…。」

「何言ってんだよ!?絶叫マシーン嫌いなら先に言えよ!光の前で格好つけるから、こんなことになったんだぞ!?」

そして、山の山頂へ…

凄いスピードで下り落ちる!!


「いゃああああっ!!うわぁ~~っ!!」

男二人の悲鳴がアトラクション内に響き渡る。

それを終わって見ている姫達。


「男同士も凄い楽しそうですわ!」

「何となく、違う気がする…」

光の予想は当たっていた。アトラクションを終え二人は降りてきた。さっきのコーヒーカップ以上にボロボロに…


「みんなごめんね。ハラケン絶叫マシーンダメだったみたいで、軽い脳震盪のうしんとうで気絶しちゃったみたい笑。」

ハラケンは全く動かない。呆れる光。


「じゃあ、何でコイツは絶叫マシーン乗りたがってたのよ!?退場!!」

ハラケンは事務員さんの手により、医務室に連れて行かれました。目が覚めたら連絡をくれるみたいです。手続きを済ませ三人は自由に。


「はぁ…散々だったわね。じゃあ、気を取り直して三人で行こうかしら?」

リーダー光は次のプランの計画に移行する。

三人は、次のアトラクションへ!

その頃、黒いバンに連れて行かれた健は

尋問されていた。


「何!?お前があの、九条くじょう家の御子息ごしそく??」

SP達は動揺し始める。黒いバンには隊長達が乗っていて、姫にはちゃんと護衛が付いている。抜かりはない。


「困るなぁ…君たち。俺様は九条くじょう家長男。九条健くじょうたける様だぞ??」

身元確認をし証明される。


「申し訳ありませんでした。九条様。

それにしても、何で姫様を監視していたんですか??あんな行動していたら、誰でも疑いますよ?」

その通りです。ただのストーカーだったのだから。


「君たち。人のプライベートを詮索せんさくするのはあまり良くないなぁ?俺様には時間がない…姫達と合流しなければ。君たち、早く姫の位置を教えろぉお!!」

凄い必死な健。姫とのイチャイチャ大作戦が

失敗しない為にも、気が気ではない。


「…了解しました。直ぐに位置を教えます。」

位置を教えると直ぐに、健はバンから降りて

姫の元へ…凄い速さで走り去る。

(あれは姫様に惚れてるな…)

SP達にモロバレな健でした。

凄いスピードで走る健は姫の所へ一直線!!

(待ってろよ姫…今すぐに行くからな。)

勘違いイケメン健でした。


姫達は、三人で鏡の迷宮ラビリンスへ来ていた。鏡貼りの部屋を三人でゴールに向かう。


「本当に鏡だらけだと全然道が分かりませんわ!」

「本当ね♪神秘的ね!」

姫と光は楽しんでいる。黒崎は少し疲れた表情をしていたが、二人の後ろをついて歩く。


「やっぱりネズミーワンダーランドは、全部良く出来てるよね♪ハラケンにも見せてやりたかったなぁ!」

黒崎も感激しているのだった。

三人は鏡の迷宮ラビリンスを抜けゴールする。


「やったぁ!ゴールね。神秘的で大満足!」

「本当に楽しいかったですわ!」

三人共堪能した。少し椅子で休みながら

会話をする。


「白鳥さんは何処に行きたい??」

黒崎は姫の意見を聞いてきた。


「ん~、迷うなぁ。やっぱりネズミーじょうかなぁ?最後で良いけど!あのお城は夜はライトアップして、凄い綺麗ってパンフレットで読みましたの☆」

姫の一番の楽しみでした。


「そうだね。最後に行こうね♪」

「そうね。行きましょ!!」

二人も了承してくれた。

次は黒崎の行きたいところに行く事に。


(ネズミー海賊船)

デカい海賊船が水の上に浮かんでいて、それに乗り船内を楽しむ事が出来る。

三人で向かう事に!

到着すると、黒崎は目を輝かせて興奮する。


「凄いね!こんなに大きくて、船内も良く出来てるなんて最高♪」

黒崎は海賊船に夢中!

(はぁ…黒崎くんカッコいい…写メでも撮ろう!)

姫はこっそり黒崎の写メを沢山撮る。

大好き黒崎くんの専用アルバムが、出来そうなくらいの量になりそうだ。

それを見ていた光。

(絶対二人きりにさせてくっつけてやる!)

光は密かに野望を膨らませるのだった。

お節介なキューピッドです。

三人は船内から降りて、次は何処へ行こうか話していると


「グッド、アフタヌーーーン!!」

遅れて登場!九条健くじょうたけるの登場。ここからまた大変な事が起きそうである。

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