第23話 イッツァ!エンジョイ!

コーヒーカップ乗り場に到着した四人。

流石さすがに四人で乗るには狭いか…

光がそこで提案する。


「じゃあ、二人組みになって乗ろうか♪グーパーで二人決めよう!」

中々良いアイディア♪これなら姫と黒崎くん

が一緒に乗れる可能性がある!

そう考えるた光。しかも、ハラケンは単純なのでグーを出すことが多いと統計が取れていた。光がグーを出し続けて入れば、黒崎と姫が二人になれる可能性がある!と考えたのである。抜け目のない光でした。

皆も納得してグーパーで決めることに!


「グーパー!!」皆でグーとパーを出す…

光は当然グー。黒崎はパー!

(やったぁ!黒崎くんがパーなら姫がパーならセットになれる♪)

光が喜びながら姫の出したのを見るとグー。

(惜しい!でも何度か続ければ絶対に二人はセットになれる♪)

そう確信していると、ハラケンが出したのを

ついでに見たら何と…パー。


「えーっ!?セットになってんじゃん?」

光は動揺を隠せない。

何と男二人と女二人のセットになってしまった。ハラケンは空気が読めないので、こんな時に何故か気分がパーだったので珍しく出していたのだ…


「まぁ良いんじゃない笑?運だから仕方ないし!これこそ運ゲーって奴だね♪」

前向きな黒崎。ショックな光でした…

でも諦めずに次の作戦を練る光。


「光!二人で乗れるの嬉しいね☆」

単純な姫。姫は光が大好きだから別に気にしませんでした。光もそんな姫を見て楽しむ事に!

コーヒーカップに二人組で乗ると、コーヒーカップが動き始める。真ん中のハンドルを回すと、コーヒーカップが回転する仕組みになっている。


「姫ー!回すぞぉ??えーいっ!」

「凄いっ!回ってる…やめてぇぇ~っ♪」

二人はキャッキャッ!っとコーヒーカップを

楽しんでいた。

男二人は…無言でコーヒーカップに乗っていた。


「黒崎…。こんな時は女の子と乗りたかったなぁ…。」

「まぁまぁ、そう言うなよ笑。でも結構ハラケンと二人は暑苦しいな…。良く見たら男二人って僕達二人だけじゃないか?」

周りの待っているお客さんも目立つ二人を

見て笑っている。


「あれ!何で男二人で乗ってんの?

面白ーーい笑。」

「もしかしたらあれって、BLなんじゃないの??」

色々憶測や笑いが飛び交う。

ヤケクソになるハラケン。激しくハンドルを回す。


「ネズミーコーヒーカップめ!男二人で乗るの俺だって嫌なんだよ!!オラァっ!!」

激しく回転しまくるコーヒーカップ。


「ハラケン…落ち着け!やめろぉぉっ!!」

男二人は苦しみながら回転し続ける。

遠くで見ていた女の子二人。


「ハラケン達あれ大丈夫かしら?」

「凄い!男の子はあー言う風に乗るのね♪

勉強になりますわ♪」

姫は何か勘違いするのでした。

約5分間男達はコマのように超回転するのでした。コーヒーカップが止まり、みんな降り始める。


「楽しいかったでしょ?姫騒ぎ過ぎなんだから☆」

「光がやり過ぎるからぁ!」

二人はウキウキと満足して降りてきた。

すると、ハラケンの肩を持ちながら黒崎達が

降りてきた。ハラケンは超回転の反動で酔ってしまいました。来る前のアメリカンドッグが効いたのでしょう。


「ハラケンやり過ぎるから。二人とも少し休ませても良いかな?コイツ使いもんにならなくなってるから…」

「目が……回って………もうたぁ…。」

黒崎も辛そうだが何とか乗りきっていた。


「本当コイツ何しに来たのよ…。置いて行こうかしら?」

光は相変わらずのハラケンに苛立いらだちが隠せない。


「まぁまぁ…。そこのレストランで飲み物とか飲みながら休めせましょう♪」

姫が提案すると、皆でネズミーレストランへ。大きなレストラン。店員達は可愛い制服を着て接客している。


「可愛い!!」

女の子二人ははしゃぎまくり。

男二人は早く座りたくて、どうでも良くなっていた。


「いらっしゃいませぇ!!チュウ~っ!!四名様ですね?あちらの巣へどうぞ!チュウ~!!」

独特どくとくな語尾に、お客さんもネズミになりきれるように席を「巣」と読んでいる。まさに、子供や純粋な人には夢のレストランです!

四人は「巣」に案内されて席に着く。


「光~!凄いねぇ。アニメの世界みたいだね♪」

「そうでしょ?最高よね!ここでバイトしたいくらいよね♪」

二人は楽しんでいると、男達はぐったり。


「まずはこのボンクラに飲み物を与えよう!そうすれば直ぐに元に戻るかもしれないし。」

いつもより口の悪い黒崎。少しハラケンに

迷惑をかけられたからだろうか?


「じゃあ、頼みましょう!すみませ~んチュウ!トロピカルオレンジジュース四人分とチェロス四人分下さ~いっ。チュウ!」

手慣れた光。


「了解しました!チュウ~!少々お待ち下さいませ♪」店員さんは直ぐに厨房に報告しに行く。ハラケンはぐったりしていて、ピクリとも動きません。放っておく三人。


「黒崎くんも初めてなんでしょ?感想は??」

「いやぁ!そこら辺の遊園地とは全然違うよね。流石さすがは天下のネズミーワンダーランドだね。アニメの世界に入ったみたいで、夢と希望に満ち溢れているね♪」

目を輝かせ必死に話している姿を見て

姫はうっとりしている。

(本当にカッコいい…こんなに格好良くて遊園地を楽しんでる姿は無邪気むじゃきで、本当に来て良かったぁ☆)

心の中で姫はうっとり。それを横目に見て、

なんとなく姫の考えてる事を理解する光。


「そうなんだね。ネズミーワンダーランド

私も初めてで興奮しちゃって笑。」

三人で話していると注文した料理が到着。

チェロスは出来立てでホクホク!

トロピカルオレンジジュースは色んな果物と

オレンジジュースが合わさった、ここでしか楽しめないジュース♪


「凄~い!出来立てだね。食べましょう!

いただきま~す♪」

二人はチェロスをほおばる。

あつあつでホクホクしていて最高!

二人に笑顔が溢れる☆

黒崎はハラケンを介抱する。


「ハラケン大丈夫かい?ほらジュース飲んで調子取り戻せよ!」

トロピカルオレンジジュースをストローで

飲ませる。まるで患者のようだった…。

チュウチュウっと音を立てて飲むハラケン。


「本当コイツ何しに来たのよ!面倒みるのも腹立つわよ!黒崎くんあんまり甘やか差無くていいよ?」

「そうなんだけど、コイツも緊張してたんだと思うんだ。緊張して昨日夜ご飯あんまり食べれなくて、朝ごはんも全然食べてなかったから僕が何か食べたら?って勧めたからアメリカンドッグあんなに食べちゃったんだよね…何かあんまり憎めなくてね。コイツは

コイツなりにいつも必死何だよね!間がわるいけどね笑。」

必死にハラケンをフォローする黒崎。

やっぱり親友だから、つい助けてしまうのだ。姫は友達想いの黒崎を見てメロメロに

なる。


「なんとなく分かってるわよそんなこと!

ウチが腹立つのは、毎回浮かれすぎなとこよ!ちょっとは頭使って欲しいわよ…」

光は心の奥底ではハラケンが好きだから

ハラケンの空回りの正体に気付いていたのだ。

流石さすがハラケンを良く見ている。

光は多分、ハラケンが大好きなのだ。

起きている三人でチェロスを食べトロピカルオレンジジュースを堪能たんのうする。


「このジュース前までは最強だったけど、

姫のオレンジジュースと比べるとそこまでじゃないかな?」

光は高級なジュースで舌がえてしまい、少し満足出来なくなっていた。


「そんなに美味しいの白鳥さんのオレンジジュースは?今度僕にも飲ませてよ♪」

「全然大したことないのに笑。うん!絶対作って来ますわ♪」

姫は幸せでした。黒崎が自分を必要としてくれるのが感じられて。


「そろそろ行こうか?あそこのアトラクションは二人組で乗れる絶叫マシーン。水の上を丸太の乗り物に乗って、坂を上ったり下りたり。下りるときのスリルはたまんないわよ♪」

光が説明すると、むくっ!!

ハラケンが急に起き上がる。


「良いねぇ!そのアトラクション。

イッツァ!エンジョイ♪」

いきなりハイテンションになるハラケン。

一体彼の身に何が起きたのでしょうか??

しかも、健の影響で変な盛り上げ方をしているし…まだまだネズミーワンダーランドの

お話は続きます…


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