第16話 回転寿司と黒崎

二人は大型チェーン店。

「回転寿司ターザン」にやってきた。

一皿100円でほとんど食べれます。

サイドメニューも充実していて、茶碗蒸しやケーキ、ラーメン、今は何でもあるのだ。

姫はお寿司屋さんはカウンターで食べるので

、少し嫌悪感けんおかんがあり行った事がありませんでした。なので、家に板前を出張サービスさせていました。そうすれば簡単にお寿司が食べれたからだ。だから、今日のお寿司屋さんは姫子の初めてのお寿司屋さんになるのだった。

ターザンに入ると店員にテーブルの席に

案内してもらう。沢山の席にお寿司への配慮。店員の接客態度、なにを取っても流石は大型チェーン店である。


「…大きい。みんなこんな大きなお寿司屋さんで食べてるのかぁ。知らなかった…」

安くて人気なので沢山テーブルや席を

用意してある。チェーン店の基本です。


「当たり前じゃん!姫は初めてだったね。

今日は沢山食べよう♪」

テーブルに着いてから二人はお寿司を

食べることにする。姫はレールから流れてくるお寿司に夢中。沢山のお寿司が流れていて、食べたいお寿司をレールから取って食べるのだ。


「凄い。まるで工場の裏側に潜入した気分ですわ♪」

見方によってはそうかもしれません。


「あははっ!ウケる♪これが当たり前のお寿司屋さんなんだよ!」

笑われてしまう。光がお手本を見せてくれる。


「まずは、食べたいお寿司を見つけてそのお寿司をこのレールから取って食べる。モグモグ、…それで、食べ終わったお皿の枚数のお金を支払うんだよ。モグモグ。」

光はお手本に玉子を取って食べる実演を

したのだった。


「簡単なんだね!なに食べようかなぁ?

これですわ♪」

レールの上からお皿を取る。

初めての一枚目はかっぱ巻き。姫は初めて

見るお寿司だったから。見た目も名前も可愛いくて気に入ったのだ。


「取れたぁ!いただきまぁす。モグモグ。ん?美味しい♪かっぱさんが作ったお寿司は最高ですわね!」

少し勘違いしていた。


「なに言ってるのよ笑。かっぱ巻きなんかより、刺身が乗った奴にしなよ??かっぱ巻きってコスト全然掛かってないから、刺身乗ってる方が絶対良いって♪」

そうなのかもしれない。でも姫子は気に入ってしまいました。

二人はどんどんお寿司を食べる。次は何にするか?あれにしようか?迷ったりするのも

お寿司屋さんの醍醐味だいごみですよね。作者は優柔不断の為、迷う事が苦手なのです笑。

すると、光が謎のモニターに手を伸ばす。

モニターには色々なお寿司の画像が写し

出されていた。タッチして光は飲み物を

飲む。

(今何してたの??分かったわ!何が美味しいか調べられるタブレット的な感じね。)

遠からず近からず。少し時間が経つと、お寿司の流れているレールの上にあるもう1つレールから、何かが流れてくる…

タッチパネルから音声が流れてきた。


(ウッホ!ウッホ!注文したお寿司が来るゴリ。ウッホ!ウッホ!)


「なにこれ!?注文したお寿司??いつ光は注文したの??」

あっ!そう言った瞬間にさっきのタッチパネルを使っていた理由が分かった。


「まだまだね姫♪今からが楽しいのよ!」

そう言って待っていると、レールの上を

ゴリラがお寿司を運んできて席の前で止まる。


「えーー!?ゴリラさんがお寿司持って来てくれるの!?」

チェーン店では良く見る光景ですね。

好きなお寿司を頼めて、速い、本当に良く

出来ていますね。


「凄いでしょ??お皿を取ると…。」

ゴリラは元の場所へ帰っていった。


「凄い…お寿司屋さんってハイテクとは

程遠い存在だと甘く見てましたわ…恐るべし。」

金持ちとは無縁の体験でした。

姫もやってみることに。タッチして

頼みたい物を押す。これとこれとこれ!

来るまではそんなに時間はかからない。

(ウッホ!ウッホ!注文したお寿司が来るゴリ。ウッホ!ウッホ!)

相変わらず独特な音声。ここのお店の

売りの1つです。

来た物を取って行く姫。

頼んだのは「カニ味噌ラーメン」「かっぱ巻き」「茶碗蒸し」が届いた。


「凄い量だね!美味しいそう♪」

「ゴリラさんが持って来てくれると思うと

凄い嬉しいですわ♪」

満足そうな姫。最近は「知る」と言うのを

楽しんでいた。毎日がドキドキだ♪


「いただきまぁす!ラーメンも美味しい♪

カニ味噌の出汁が凄いわ。お寿司屋さんも

凄い頑張ってるんだね!」

凄い食べる姫。ラーメン食べながら口休めに

茶碗蒸しをバクリ!


「茶碗蒸しも美味しいですわ、いくらでも食べられそう♪」

食べてる姿を見る光。最近、光は毎日が

楽しい。今までも楽しくなかったわけではないのですが、姫との毎日は今では当たり前に

なり、姫が居ない毎日は考えられないくらい

楽しい毎日になっていました。どんな事にでも喜んでくれる姫を見てると、光は嬉しくなります。だから、毎日姫を喜ばせたくて

必死になるのです。それが生き甲斐になるくらいに♪


「姫~。デザートも食べようよ♪」

「デザート??何があるのかなぁ?」

二人はタッチパネルを見ると本当に

色々なデザートがある。ケーキやゼリー、

シュークリームにパフェ。何にしようか?

悩む二人。姫は決めました。


「私はゴリラも涙する劇的ミルフィーユにしますわ!」

相変わらずのネーミング…

「ウチはねぇ~ゴリラのママの味。バナナジャンボパフェにする」

二人はお祭り状態。女の子のお腹には別腹が存在するのです。凄いですよね♪


その頃お寿司屋さんの厨房では?

衛生管理をしっかりした店員さん達が

頑張って働いている。店長さんが偉そうに

指示を出している。動いてないのが分かるのが、お腹がぽっこり出ていた笑。


「おい。4番テーブルからまた注文だ!

デザート作っておけよ!黒崎!!」

「了解です。」

なんとお寿司屋さんで黒崎がバイトして

居たのです。チェーン店で忙しい分、時給も高くなっている。黒崎は出来るだけ頑張って

お金を稼ぐのだった。


「にしても4番テーブル結構食べるなぁ?フロアから二人の女の子って言ってたけど光と良い勝負だなぁ♪」

実はそのお客さんの正体が光なのは

知らなかった。黒崎は手際よく作る。

慣れた手つきで作る。黒崎が料理作るのが

上手い理由な1つです。あっという間に

パフェを作り、ミルフィーユを用意して

機械に乗せる。そしてゴリラが運んでくれるのだ。


「それにしても、かっぱ巻き好きなお客さんとか珍しいなぁ笑。」

黒崎も楽しんでいました。


すると、姫子達の所にデザートが届く。


「来た来た!!美味しいそう♪」

光が興奮する。大きくて美味しいそう!


「私のミルフィーユも凄い美味しいそう。作ってる人の性格がでますわ♪」

ゴリラが厨房に帰るときに、本当はやっては

いけないですが姫子はメモ帳の紙にメッセージを書いてゴリラに持たせて、厨房に持ってかえらせました。

二人はデザートを楽しむ。


「ここにデザート食べるだけで来ても良いよね♪」

「本当ですわ!店員さんに感謝ね♪」

満足そうに食べる二人でした。


厨房で働いている黒崎はゴリラが

帰って来ると紙が乗っかっているのに気付く。


「なんだこれ?手紙かなぁ?」

その手紙を見てみると、


「美味しいデザートをありがとう。また来ます!頑張って下さいね☆」

黒崎はそのメッセージを見てほっこり

するのだった。


「機械に紙乗せちゃダメだから笑。何処の世間知らずなんだよ笑。」

黒崎はその手紙をポケットに入れて

また仕事を始めた。内心は凄い嬉しくて

少し元気になったのでした。


二人はお会計をして帰る事に。


「楽しいかったね♪」

「本当ですわね!」

すると、光から姫にお願いしたいことが

あったのだ。


「…姫。今度遊びに行ってもいい?嫌じゃなければなんだけど?」

しまった…遂にきてしまった。お金持ちが

バレても同じく友達で居られるのか?

決断が迫る姫子。どうなるのでしょうか!?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る