第15話 黒崎翼《くろさきつばさ》
学校が始まるチャイムが鳴り響く。
勉強をする。それは、父親が一生懸命働いた
お金で高校に通わせてもらってるから、その分、ちゃんと勉強して将来の役に立ちたかったからだ。父親はトラック運転手なので
遠くまで行ってるので、たまにしか帰って
きません。なので母親を小さなときに、亡くしている黒崎は子供のときからしっかり
していた。いや、しっかりしないといけ
なかったと言うより、しっかりしないと
生きていけなかった。子供のときから
授業参観は誰も来ない。料理、洗濯
掃除。全部しないといけなかった。
勉強も両親が居なかったから、1人で
しっかり勉強しないといけなかった。
中学のときから、親の役に立ちたくて
新聞配達のバイトを始めた。働いている
間は夢中になるので、孤独を忘れられた。
周りの人に優しいのも、1人の寂しさを
知っているからだった。だから、いつも
黒崎は友達に怒ったことはない。その分
嘗められやすかった。ハラケンとは幼稚園
のときからの腐れ縁。ハラケンのママは
黒崎を気にしてくれていて、だから夜ご飯
のときにたまにハラケンは黒崎の家に来て
いたのだった。黒崎は優しいから誰とでも
友達になっていた。新しい友達、
そうにしていた所を見て、自分そっくりで
ほっとけなかったのだ。黒崎は貧乏なのを
恨んだことはない。それは、自分のせいではないから。大人になるまでに学力や、コミュニケーション能力を上げて、社会に
まさに、「紳士」なのです。
健と黒崎は学校で授業を受ける。
席順を説明すると、姫子の右側が健。
左側が黒崎である。姫子は黒崎が好きで片思い。健は姫子が好きで片思い。黒崎は恋愛には
になっていた。まさに青春である。
授業を真面目に聞いてノートを取る黒崎。
沢山勉強していい成績を取って、塾に
行ってる人に負けないくらい頑張って
いた。悲しいですが、お金ない人はそうするしかない。でも努力をしていれば可能性は誰にでもあるのです。どう生きるかは(その人)の頑張りでどうにでもなるのです!
なので黒崎は毎朝バイトして学校では
勉強を頑張るのでした。そんな姿を憧れの
眼差しで見ている姫子。姫子は黒崎の努力している所や、誰にでも優しく平等。顔も声も仕草も、全部が大好きになっていました。
「おい!姫。この授業お前はわかんのか??」
全然ついていけない健。前の高校は偏差値も
高く入るのが大変でしたが、お金の力で入ったので勉強は全然でした。姫と違って家庭教師も付けて居なかったので、勉強は苦手でした。
「分かるに決まってんでしょ?前の学校より
勉強進むの遅いし、家庭教師に習ってるから余裕よ!」
姫には学業は簡単過ぎました。
(ヤバい…学業も学校生活もほとんど出来ない。どうにかしないと前の生活には戻れない…頑張んないとなぁ。)
健は姫子を夢中にさせる計画でしたが
それ所じゃなくなっていた。今はいち早く
前の生活戻る為に、どうするか模索する毎日。家での生活も黒崎無しではなにもできない。どうすればいいか毎日が不安でした。
必死にノートを取るのでした。
授業とは複雑な用で簡単なのは、ちゃんと理解せずに適当にやってると長く感じ、必死に
聞いて頑張っているとあっという間に時間が
過ぎて行く。授業が終わり休み時間に。
「くそー。全然ダメだ…いつから高校はこんな勉強難しくなったんだ?俺の学力は中学生並みなのかな?それとも…」
今までのぐ~たらな学校生活のせいで
今が大変になっていた。仕方のないことだ。
「大丈夫か健?勉強難しいよな!」
ハラケンが気にして話しかけてきた。
友達想いの優しい奴なのです。ちょっと
抜けていますが…。
「はぁ?俺が出来ない訳ないだろ?
女子にノートでも取ってもらったり、勉強でも教えてもらうかな?イケメンのズルいとこだよな?悪いな笑。」
イケメンのズルいのは、顔を武器にして
世の中を上手く立ち回って行けることだ。
ハラケンの思いやりを流して、女子の所へ
行く健。
「やぁ。吉田さん!良ければ俺にノート貸してくれないかい?お・ね・が・い♪」
どんな女もイチコロな技を披露する。
「うるさいな!マスタードマン。
バカなら1人で勉強しろよ!!」
恐ろしい言葉を吐かれた。健は大きく勘違い
していた。今の健には今までの(武器)は
なに一つなかったのだ。髪も無くなり坊主に。性格も悪いのは、光の噂話であっという間に広がり、近所のおばさんですら知っているぐらい広がっていた。女子の情報網は恐ろしいのだ。どんなにイケメンでも性格が
悪いと人は寄って来ない。しかも坊主で
金持ちでもない…何にも無かった。
「マスタードマンって…キツイ。」
ショックを隠せない黒崎。何人か女子を
当たったが全然ダメだった。
(もう…ダメだ。終わりだ…。)
絶望しながらハラケンの元へ…。
「ハラケン!ノート見せてくれるかい?
俺達友達だろ?」
都合の良い健だった。
「お前って奴は…仕方ねぇな。ほいよ!」
ハラケンはブサイクだけど友達想い。
こんな友達は1人は欲しいもんですよね♪
居そうで居ないものなのです。友達と言うのはお金買えないものです。
「悪りぃな笑。後で飲み
健も少しずつ、少しずつ成長して行くのだった。
今日は姫子には計画があった。
名付けて言うなら…
「王子とお買い物に行ってもっと仲良くなろう大作戦!!」
昨日の夜、メイドのメイリィと考えた
大作戦だ。メイリィも大変でした。
駅前や服屋さん、飲食店に行ってお揃いの
物を買ったり。楽しい1日する計画だ。
(今日こそ王子を虜にしますわ♪)
姫も毎日積極的に生活していた!
まずは黒崎くんに声をかけて誘わなくては…
「黒崎くん…今日の放課後時間ありますか?お買い物行きたくて1人では寂しくて笑。」
上手い誘い方。黒崎くんなら来てくれる筈…
「あ…ごめんね。今日はバイト何だよね…
違う日でも良いかな?」
「うん…全然大丈夫ですわ。予定あるなら仕方ないことですからね!」
断られてしまった…バイトだから仕方ない
事だけれども。朝新聞配達で他にも
していたのだ。
「本当にごめんね。休みのとき一緒に行こうね!」
黒崎がそこから離れて行った。
撃沈!!
「姫~。断られちゃったね!黒崎くんは
忙しいから仕方ないよ。買い物なら
ウチが行ってあげる☆」
光は人懐っこく可愛いかった。
「うん、一緒に行こうか!」
一緒に行く事に。光との買い物も大好きだから全然楽しみだった。
放課後になり、健は家事しないといけないのでスーパーに走って帰って向かって行った。
家事に時間がかかるので、黒崎が居ない
ときは必死に頑張るのだ。
姫子と光は駅前に買い物へ!
いろんなお店がある。まずは洋服屋だ!!
二人は可愛い服を試着しまくり、安い服
や可愛い服を買ったりした。
「沢山買ったねぇ!」
光も可愛い服を沢山買った。
「本当にあそこのお店は安いし可愛い服
沢山あるし、穴場ですわね♪」
その後、雑貨屋さんに寄り可愛いネックレスや小物を沢山見たりして楽しむ二人♪
あっという間に時間が過ぎて夕方に…
お腹も空いて来たなぁ…
「姫~。お腹減ったよねぇ?回転寿司行かない??」
光は回転寿司に行きたいようだ。
「回転寿司??…何か難しいそうですわね。行ってみたいですわ♪」
姫は回転寿司に行ったことは無かった。
初めての回転寿司である。
「全然難しくなんてないわよ笑。お寿司は
嫌だったりするの?」
ヤバい。怪しまれてる。仕方ないから
嘘を言うしかない…
「両親が嫌いで全然行かないだけなの。私は大好きなの♪」
上手い立て直しだ!全然普通な返答。
「そうなんだね。なら沢山食べまくろう♪」
そして二人はチェーン店のお寿司屋さん、
「お寿司屋ターザン」へ向かうのだった。
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