第12話 勘違いイケメン
家がボンボン。大きな会社を経営していて
白鳥家とは良く、一緒に仕事をしている。
なのでパーティーなので一緒になることが
多々あったのだ。子供同士年齢も一緒なので
気が合うかと思いきや、姫子は健のことが
嫌いで避けてきたのだ。健はチャラくお金
使いも荒い。庶民をバカにしている。
少し前までの姫子と似ていた。姫子は
鏡を見ているようで嫌だった。自分も
こんな感じなのかと思い、健を見るたび
腹が立っていたのだ。
「今日から転校してきた。健です☆
庶民的な高校に転校してきてわからない
事が沢山あると思うけど、みんな教えてね♪」
相変わらずのチャラく内容のない自己紹介。
まだ自分よりお金を持ってない人をバカに
している。お金だけが全てではないと
姫は言いたかった。
(待てよ?こんなふざけた自己紹介なんか
したら、イジメられるんじゃない??
ちょっと楽しみ♪)
イジメはダメだとわかっていたけど、
健には良い気味なので楽しみになる姫子。
すると、自己紹介が終わると…
「イャアアアア!!健さまぁ♪」
「宜しくねぇ!!」
「何でも聞いてぇ??」
「隣の席空いてるよ?」
女子からの歓声が凄い。茶髪でピアス、
髪はスタイリストにセットしてもらい
決まっている。中身を除けばイケメンである。
「みんなぁ。よろしくね?」
ウィンクをすると、
「キャああ~~~!」
「健さまぁ!!大好き♪」
(あれ?アイドルの握手会みたいな歓声だ。
先生!あんなふざけた奴は叱って下さい!)
姫子は心の中で望んでいると
「健くん。じゃあ好きな席選んで良いよ!」
(おやおや?先生はこんなに優しかったかな?自由にさせ過ぎな気が…)
姫子は疑い始める。すると、先生の後ろのポケットに白い封筒が入っている。
その封を閉じる所にシーリングスタンプが
刻印されている。あの刻印されてるのら九条のマークだった。
(あいつぅ。先生達を買収したな??)
汚い手が大好き。それが健だ。
「先生。俺はあの可愛い娘の隣でいいかな?」
指でさした席は、姫子の隣だった。
女子からはガッカリな声がする。
「なんでえ?」
「私の隣空いてるのに…」
「ずるーい!!」
「そうか。なら白鳥の隣だ!」
そしてゆっくり歩いてくる。
ポケットに手を入れてシャツも出ている。
真っ直ぐも歩けない。フラフラ…
体に芯は入っているのか?
「白鳥さん!よ・ろ・し・く・ね?」
(コイツ!?わざと知らないフリしてる?
なにが目的なの?)
姫子の過去や大富豪など秘密を沢山
知っている。弱みを握ってどういうつもり
なのか??
「宜しくですわ…。」
この先が思いやられる…
休み時間。健の周りは女子でいっぱい!
本当にアイドルの様だった。
姫子と光はそれについて話す。
「姫ぇ…凄いカッコいいね!凄い見た目
とかもブランドで決めて、髪もカッコいいし、会話も面白い。良い匂いもするし…
ハラケンなんて同じ男なのか不安に
なってきたわよ笑。」
光は健にメロメロ。その頃、
「ハクショいっ!!誰か噂してるのかな?」
ハラケンは悪口言われている事に
気づいていなかった。
すると、健が姫子に近寄ってくる。
「白鳥さん?購買部って何処かな?
転校生同士だから色々教えてくれる?」
いきなり来たな?
「いいですわ。一緒に行きましょう!」
変なことをここで話されるくらいなら
言うことを聞くしかない。一緒に購買部に
行くのだった。歩きながら健が口を開く。
「いやあ、びっくりしたなぁ。いきなり
転校しちゃうんだもん。探すのに苦労
したよ!一言あっても良くないかい?」
本音が出てきた。姫子も本性を出すことに
「あんたなんかに興味ないわよ!
何しに来たのよ?ストーカーなんじゃない?」
ちょっと前までの口の悪い姫子になっていた。傲慢で女王様のあの頃のように。
「怖い怖い。良い子ちゃんに見えたから
別人に見えたよ!制服とかも全然お金
かけてないし。」
「お金に頼るのなんて辞めたのよ!」
もう、お金だけの付き合いとか地位には
うんざりになっていたからだ。
「そんなに変われる物かな?絶対庶民とは
合わない平行線で俺達は生きてるんだよ。。
そうそう。転校してきた理由なんだけど
前の高校で可笑しな事が起きててね。
どんな女も俺に墜ちてきたのに、君だけは
墜ちないのが納得行かなくてね…
ぶっちゃけ、惚れさせにきた!」
(キモすぎ!!なんて自信過剰なの!?)
「あんた可笑しいんじゃない??
本当に興味ないだけよ!」
遠ざけると、
「全然構わないよ!いずれは惚れさせるから。ちなみに、姫が秘密にしてる事は
黙ってるつもりだよ?俺は紳士だからね♪」
そう言い残して教室に帰って行った。
辺な奴…
教室に戻ると光と話している。
なにを話しているんだろ?
近づいて聞いてみると
「良かった。じゃあ放課後校門前でね。」
「はい。校門前で♪」
遊ぶ約束をしたのか??
光に聞いてみると…
「なんかここら辺に詳しくないから
案内して欲しいんだって。なんかドキドキ
するなぁ☆」
健の手は早い。そして直ぐに捨てる。
最低な男。どうにか光を助けないと!
アイツの弱点は簡単だ。大切な髪の毛に
イタズラをすれば簡単に帰って行く。
一度学校で髪に水がかかっただけで
凄い大騒ぎをしていたから、もっと凄い
事をしてしまえば光を助けられるはずだ!
計画を練る姫。
放課後校門前で待つ光。
健が登場!姫は遠くから望遠鏡で覗いて
監視していた。
「来たわね!セバス。マスタードガンよ!」
「了解です!マスタードガン発射っ!」
(マスタードガン)
説明しよう。姫はイタズラ大好きだった頃
水鉄砲を改造してマスタードを発射できる
おもちゃを開発してもらったのだ。
マスタード匂いと色がつくとそう簡単には
取れない。恐ろしいおもちゃだ。
「光。待ったかい?そろそろ行こうか?」
「はいっ!」
そして、健の頭からマスタードガンを浴びせる。ブシャブシャシャシャシャ!!
健に命中!!
「うわぁ~なんだこれ!!くせーマスタードじゃないかこれ??綺麗な髪と服が台無しだ。助けてぇ!!!」
マスタードガンの威力は企画段階より
遥かに凄かった。頭から大量に被り、
見た目は上から下までマスタードまみれ。
セバスの腕がいいから、光には一切
かからなかった。
「大丈夫?今拭こうか??」
「邪魔すんな貧乏人!逆に汚れる。早く
家に帰らないとーー!助けてぇ~~!!」
凄いでかい声をあげ帰って行った。
「なんなのよアイツ。最低じゃん!
ハラケン以下ね。幻滅したわ。」
光の目が覚めた。
「セバス!良くやりました。ご褒美に
ビスケットをあげます。はいっ!」
「ありがとうございます。お嬢様!」
子供の頃からのクセで、何かセバスが
出来るとご褒美にビスケットをあげるのだ。
セバスは別にビスケットは好きではない。
光の元へ行こう!!
「光♪一緒に帰ろう!」
「姫!!ちょっと聞いてよ。九条くんって最低なのよ。2度と口聞かないわよ!あんな
マスタードマンとは笑。」
バカにする光だった。
その頃、健は家に帰っていた。
シャワーを浴びていた。
ジャーーーッ!!シャワーを沢山浴びていた。
浴びる姿もイケメンだ。中身は最低だが。
「くそ~姫だな?マスタードガンは企画
段階で威力が強すぎて開発中止したって
言ってたのに、自分用に作ってたなぁ?
舐めやがって。明日はこちらからしかける。俺の女になるのも時間の問題だぞ!?
あはははは!」
裸で笑い続けるイケメン!
匂いはあまり取れなかった。
家に着いた姫は次の日のことを考えて
いた。
「あいつ、絶対なにかしてくるから先手を
打たないとなぁ…。」
色々模索中な姫。
「そうだ!あいつは味音痴なの忘れてた!」
そんな健にだけ効くイタズラがある。
楽しみになる姫子だった。
お互い学校生活をちゃんとしてほしいです…
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